第2章 ポーン・エンディング
2.2 キング+ポーン対キング+ポーン
A ポーンが同じ列にある場合(続き)
次に両方のキングにもっと動く余地がある場合を少し考えてみよう。まず図12から。
図12
このような局面は実戦でよくできるので正しい結果を知っておくことは大切である。白が黒のポーンを取ることができればたとえその時手番でも黒が見合いを取ることができないので白が簡単に勝つことは既に学んだ。手順は次のようになる。
1.Kc4
勝つための唯一の手である。1.Kd4 は 1...Kd8 で黒が見合いを取り引き分けになる。
1...Kd7 2.Kb5!
再び斜めの見合いを取る。2.Kc5? は 2...Kc7! で引き分けになってしまう。
2...Kc7 3.Kc5 Kd7 4.Kb6 Kd8 5.Kc6 Ke7 6.Kc7 Ke8 7.Kd6 Kf7 8.Kd7
後は白が簡単に勝つ。
これは一つの想定手順である。黒は 1...Kf7 で次のように白ポーンに対する逆襲を企てることもできる。
1.Kc4! Kf7 2.Kc5 Kg6
このように両方のキングがそれぞれ反対側からポーンに近づいて来る局面も良く現れる。ここでのよくある間違いは 3.Kd6? でそれは 3...Kf5! で黒の勝ちに変わる。このような局面で覚えておくと役に立つ原則は1枡下(ここなら d7)からポーンを攻撃することである。そうすれば次の手 (Kd6) で自分のポーンを守りながら相手のポーンを攻撃することができる。したがって白の正着はつぎのようになる。
3.Kc6!
白キングは d7 の地点を目指し黒キングは f5 の地点を目指す。ここでは白の方が先に到着する。
3...Kg5
3...Kf5 ならば 4.Kd6 で白の勝ちであることはすぐ分かる。
4.Kd7! Kf5 5.Kd6
これで白の勝ちである。
(この項続く)