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実戦に役立つエンディング(26)

第2章 ポーン・エンディング

2.3 キング+2ポーン対キング+ポーン

 連結パスポーンの場合(続き)

 さらに図24の駒配置を2列右へ移動した局面を考える。この局面と1段上に上げた局面(白ポーンがc5とd6など)が白の勝ちであることは簡単に分かる。同様に2段上に上げた局面(白ポーンがc6とd7など)も白キングがa6を通ってクイーン翼から侵入することもできるので白の勝ちである。1段下にしてキングの位置を少し変えた局面が図26である。

YKeres026.JPG 図26

 これまでの似たような局面と比べるとこの局面には面白い新たな手段がある。黒に最も有利な受けの可能性を与えるために黒キングをe4に置きさらに手番を与えた。しかしこれでも局面の基本的な性格は変わらない。まず黒が白の通常の勝ち手順にどのように対処するかを見てみよう。

1...Kf4 2.Kf2? Ke4

YKeres026A.JPG

3.Ke2!

 白は前の手の誤りを認めなければならない。当然の 3.Kg3 はこの局面ではうまくいかない。それに対して黒は 3...Kd3! と応じ以下 4.d5 Kxc3 5.d6 Kb2 6.d7 c3 7.d8=Q c2 で引き分けとなる。これは図19の分析で既に触れた。これは白の通常の勝つ手段では十分でないということである。しかし白はクイーン翼から侵入することができる。

3...Kf4 4.Kd2 Ke4 5.Kc2 Kd5

YKeres026B.JPG

 黒は Kd2 には ...Ke4、Ka3 には ...Kb5 と指せるようにしなければならない。そしてそれはうまくいっているように見える。例えば 6.Kb2 には 6...Kc6 7.Ka3 Kb5、6.Kd2 には 6...Ke4 で白はどうにもならない。しかし一つだけ手段がある。

6.Kc1!

YKeres026C.JPG

 この手待ちにより黒は手詰まりにおちいる。6...Ke4 なら 7.Kb2 Kd5 8.Ka3 で白が勝つ。6...Kc6 なら 7.Kd2 から 8.Ke3 で黒の負けとなる。

 この勝ち手順を知ればもう1段下げた局面(白ポーンがc2とd3など)も正しく判断することができる。

YKeres026D.JPG

 白番ならば 1.Kd1 Kf3(2.Ke2 を防ぐため)2.Kc1 Ke3 3.Kb1 で白が勝つ。

YKeres026E.JPG

 しかし黒番ならば 1...Kf3! 2.Kd1 Ke3 3.Kc1 Kd4 で引き分けにすることができる。

YKeres026F.JPG

 黒キングは既に最下段にいるので図26での 6.Kc1! のような手待ちの余地がない。以下は 4.Kb1 Kc5 5.Ka2 Kb4 又は 4.Kd1 Ke3 で引き分けである。

(この節続く)

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2007年12月21日 09:58に投稿されたエントリーのページです。

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