第2章 ポーン・エンディング
2.3 キング+2ポーン対キング+ポーン
C 連結パスポーンの場合(続き)
今度は図29のようにパスポーンがh筋にある場合を考える。
図29
図28の検討を元にするとこの局面は引き分けであると言える。しかし受け側に一、二の相違点があるので少し詳しく見てみることにする。
1.Ke3 Ke5 2.Kd3 Kd5
前の例のように黒は白キングに急所のd4の地点を占拠されないように見合いを保たなければならない。
3.Kc3
4...Ke5!
黒は図28の時よりも注意深く受けなければならない。白の後ろのポーンはfポーンでないのでこのポーンに逆襲するわけにはいかない。黒キングはd4-h4-h8-d8の正方形から出ることはできないし見合いを失うこともできない。例えば 3...Ke4? は 4.Kc4 Ke5 5.Kc5 で白キングにd4かd6に侵入されてしまう。
4.Kc4 Ke4 5.Kc5 Ke5 6.Kb6 Kd6 7.Ka7 Ke7!
挿入
遠方見合いを取るところが要点である。
8.Kb8 Kd8
これ以上白はどうしようもない。強いて指せば次のようになるだろう。
9.Kb7 Kd7 10.Ka6 Ke6 11.Kb6
11...Kd6!
ただし 11...Kf6 は間違いで 12.Kb5 Kf5 13.Kb4! Ke6 14.Kc4 Ke5 15.Kc5 で白キングがd4に到達する。
12.Ka5 Ke5 13.Ka4 Ke4 14.Ka3 Ke5! 15.Kb3 Kd5!
これで白は以前の形に戻らなければならない。
図29の局面を1段下げても白の可能性が減るだけである。しかし1段上に上げると白の勝ちになる。例えば白ポーンがg4とh5、キングがf3、黒ポーンがg5でキングがf6とする。黒キングが動きを制限されているので白キングの侵入を防ぐことができない。
1...Ke5 2.Ke3 Kf6 3.Ke4 Ke6 4.Kd4 Kf6 5.Kd5
後は白の楽勝である。白ポーンがg5とh6にある場合も同じように白が勝つ。白ポーンがg6とh7にある場合も同じであるが例外は黒キングがh8にいる場合でステイルメイトで引き分けである。
(この節続く)