« 一手一手の定跡習得(27) | メイン | 一手一手の定跡習得(28) »

実戦に役立つエンディング(35)

第2章 ポーン・エンディング

2.3 キング+2ポーン対キング+ポーン

 パスポーンのない連結ポーンの場合(続き)

b)せき止められたポーンがない時(続き)

 図34の局面を1段上に上げると白のビショップ列ポーンに対する逆襲が成功しないことは明らかである。しかし意外なことに1段下げた図35の局面は黒の手番だと黒が負ける。

YKeres035.JPG 図35
ケレス、1932年

 白の手番では勝ちがない。1.Kg2 には 1...f3+、1.f3+ には 1...Kh4、1.Kh1 には 1...f3! 2.e3 Kg5、1.Kg1 には 1...f3! 2.e3 Kf5! で既に学んだ引き分けの局面になる。

 しかし図34の局面ではどちらの手番かは問題でなかったがこの局面はそうではない。驚いたことに黒の手番だと次の手順のように手詰まりに陥り負けてしまう。

1...Kf5

 1...Kg5 はこれまで同様 2.Kh3 Kh5 3.Kg2 Kg4 4.Kf1 Kf5 5.Ke1 Ke5 6.Kd2 Kd4 7.f3 で黒が負ける。また 1...f3 も 2.e3 Kh4 3.Kg1 Kg4 4.Kf1 Kf5 5.Ke1 Ke4 6.Kd2 で白の勝ちになる。

2.Kg2 Kf6! 3.Kf1 Ke5 4.Ke1 Kd4 5.Kd2

YKeres035A.JPG

5...Kc4

 5...Ke4 は 6.Kc3 Kd5 7.Kd3 Ke5 8.e4! で白が勝つ。ここまでは図34の分析と同様である。しかしここで二つの局面の間には決定的な違いがある。それは白のeポーンが2枡進めるということである。

6.e4! Kd4

 6...fxe3e.p. は 7.Kxe3 Kd5 8.Kf4 で白が勝つ。

7.f3 Kc4

YKeres035B.JPG

 白キングをd3に来させるわけにはいかない。

8.Ke2 Kd4 9.Kf2 Ke5 10.Kf1!

YKeres035C.JPG

 図26で見た様子見の手である。手詰まりに陥った黒は白キングがd3あるいはh3から侵入して来るのを防ぐことができない。

(この節続く)

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2007年12月30日 09:40に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「一手一手の定跡習得(27)」です。

次の投稿は「一手一手の定跡習得(28)」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。