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実戦に役立つエンディング(8)

第1章 初歩のエンディング

1.4 キング+ポーン対キング(続き)

YKeres008.JPG 図8

 白キングが自分のポーンの前にいるけれどそのポーンがあまり進んでいない場合は図8の左半分のようになる。この典型的な局面で勝ちがあるかどうかはどちらの手番かによる。もし白が見合いを取っていれば次のような手順で白が勝つ。1...Kb7 2.Kd6 Kc8 (2...Kb8 3.Kd7) 3.c5 Kd8 4.c6 Kc8 5.c7 しかし白の手番ならば次のような手順で周知の引き分けの局面になる。1.Kd5 Kd7 2.c5 Kc7 3.c6 Kc8! 4.Kd6 Kd8

 この例から白のポーンがもっと後ろにあれば白が簡単に勝つことが分かる。それはポーンを動かすことにより常に見合いが取れるからである。そこでこの種のエンディングに対処する際に有用な原則は次のようになる。「まず白キングをできるだけポーンより先に進め(もちろんポーンを取られないように)、それからポーンを進める。」

 図8の右半分はこの原則の応用例である。もし黒の手番ならば 1...Kg4 又は 1...Kf4 で簡単に引き分けである。しかし白の手番ならば次のような巧妙な手順で白の勝ちになる。1.Kg3! これで見合いを取る。1.Kf3? は 1...Kf5! で黒が見合いを取り引き分ける。1...Kf5 2.Kf3! 見合いを保つ。2.f4? は 2...Kf6 で引き分けになってしまう。2...Ke5 3.Kg4 Kf6 4.Kf4! ポーンを動かさずに先にキングを動かすという原則を応用してここでも白が見合いを取る。4.f3? は間違いで 4...Kg6 5.Kf4 Kf6! で引き分けになる。4...Ke6 5.Kg5! Kf7 6.Kf5 ここは 6.f3 でも良いが 6.f4? はだめで 6...Kg7! で引き分けになる。6...Kd7 7.Kg6 Ke8 8.f4 キングが6段目に達したので今度はポーンを動かす番である。8.Kg7 は意味がなく 8...Ke7 9.f4 Ke6 に 10.Kg6 とするしかない。8...Ke7 9.f5 Kf8 10.Kf6! ここでも見合いを取らなければならない。10.f6? は 10...Kg8 で引き分けである。10...Ke8 11.Kg7 Ke7 12.f6+ これでポーンがクイーンに昇格できる。

(この節続く)

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2007年12月03日 09:42に投稿されたエントリーのページです。

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