第1章 初歩のエンディング
1.4 キング+ポーン対キング(続き)
最後にルーク・ポーンに関する二つの例外的な場合について触れておきたい。この種のエンディングではポーンが他の筋にいる場合は絶望的な局面でも防御側が引き分けにできる可能性が大きい。例えば図9の左半分では白の手番でも勝てない。
図9
1.Ka7 Kc7 2.a6 Kc8 3.Ka8 (3.Kb6 Kb8) Kc7 4.a7 Kc8
で白自身がステイルメイトになる。原則的には黒キングが急所のc8(盤の反対側の場合ならf8)の地点に到達できれば引き分けにできると言える。この原則の明らかな例外は白キングが既にc6又はb6の地点を占めていて 1.a7 とポーンを突ける場合である。
図9の右半分はポーンがルーク筋以外の場合だったら負けなのに引き分けにできる例である。ここでも白は手番でも勝てない。
1.h5 Kf6 2.Kh7 Kf7 3.h6 Kf8
これで直前に見た引き分けの局面と同じになる。だから一般的にはルーク・ポーンに対しては黒は引き分けにできる。
これで初歩的なエンディングを終えることにする。次章からはポーン、クイーン、ルーク、ビショップ及びナイト・エンディングの順にもっと複雑なエンディングについて採り上げる。そして色々なエンディングに応用できるような一般原則を含むような局面だけを解説する。前に述べたように終盤の参考書を編集するつもりはなく、全てのチェス愛好家が知っておかなければならない重要で基本的な局面だけを採り上げるつもりである。
(この節・章終わり)