第2章 ポーン・エンディング
2.3 キング+2ポーン対キング+ポーン
D パスポーンのない連結ポーンの場合(続き)
b)せき止められたポーンがない時(続き)
図33の局面で白ポーンがルーク列にある場合がまだ残っている。これは明らかに黒の引き分けの可能性が増す。しかし一般原則を挙げるのは難しいので個別に考えることが必要である。まず黒ポーンがナイト列にあり白キングが自分のポーンの前にまだ来れない局面を考える。図37を基本図とする。
図37
黒は簡単に引き分けにできる。黒番なら 1...g6+! でたちまち引き分けの形である。白番なら次のように進む。
1.Ke5 Ke7 2.Kd5 Kf7
2...Kd7? は 3.h6 で白が勝つ。
3.Kd6 Kf8
ここは 3...Ke8 4.Ke6 Kf8 5.Kd7 Kf7 でも良い。
4.Ke6
4...Ke8
この手は絶対手である。4...Kg8 は 5.Ke7 Kh8 6.Kf7 Kh7 7.h6 gxh6 8.g6+ で白が勝つ。つまり黒は白がポーンを g6 に進める前に隅に追い込まれてはいけないということである。
5.Kf5 Kf7
最初の局面に戻ってしまった。
6.g6+ Kg8
黒はキングがg8とh8を往復するだけで簡単に引き分けにできる。
図37の局面を1列下に下げても結果は変わらない。白はキングが自分のポーンの前に行けた場合にだけ勝ちの可能性が生まれる。例えば図37で黒キングをh7に移動した局面はどちらの手番でも白が勝つ。
白の手番ならば 1.Ke6 Kg8 2.Ke7 Kh7 3.Kf7 Kh8 4.Kg6 ただし 4.h6? はだめで 4...Kh7! で引き分けになる。4...Kg8 5.h6 gxh6 6.Kxh6 で白が勝つ。黒の手番ならば 1...Kg8 1...Kh8 は 2.Kg6 Kg8 3.h6 で前の変化と同じ。1...g6+ は 2.Kf6 gxh6 3.Kf7 で白の勝ち。2.Kg6 Kh8 3.Kf7 3.h6? は誤りで 3...Kg8! で引き分け。3...Kh7 4.h6 gxh6 5.g6+ で白が勝つ。
(この節続く)