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第1部 開放型
第1章 ジュオコ・ピアノ
第12局
白 シューモフ
黒 フォン・イェーニッシュ
1845年、サンクト・ペテルブルグ
本局の見どころは動きすぎの手(例えば 7.exf6、8.Qe2+、12.Qh5、14.Qb5+)がどのように無駄手と化し相手の展開を助けてしまうかという所にある。最後には白キングの守りが薄くなって当然の帰結を迎えた。
1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bc4 Bc5 4.c3 Nf6 5.d4 exd4 6.e5 d5
この手は黒の陣形をくつろげる良い手である。
7.exf6
この駒の取り合いは黒の展開を助ける。7.Bb5 又は 7.Be2 が普通の手で黒は 7...Ne4 で中原にナイトを据えることになる。
7.dxc4 8.Qe2+
白は単に 8.fxg7 又は 8.cxd4 とすべきところを、1ポーン損のまま攻撃に活路を見出そうとする。
8...Be6 9.fxg7
9.Ng5 は 9...Qxf6 と肝心のポーンを取られてしまう。
9...Rg8
10.cxd4
10.Bg5 と指す方が良かった。ここでも 10.Ng5(狙いは 11.Nxe6 fxe6 12.Qh5+ から 13.Qxc5)は 10...Qd5 11.Nxh7 O-O-O 12.Nf6 Qxg2 で成立しない。
10...Nxd4 11.Nxd4 Bxd4
12.Qh5
このクイーンの単独出撃は白の形勢悪化につながった。
ここでは 12.O-O Qf6 13.Nc3 Qxg7 14.g3 と進めるべきであったがこの後 14...O-O-O で形勢は黒が良い。
12...Qf6 13.O-O Rxg7
黒は平然と 13...O-O-O と指すこともできた(14.Bg5 は 14...Qxg7 で空振りに終わる)。しかし本譜の手は白の駒繰りの不都合をあからさまにする。
14.Qb5+
白は遅ればせながら 14.Nc3 と展開すべきだった。
14...c6 15.Qxb7
黒キングはキャッスリングできなくなったので白クイーンの面目は立った。しかし自分のキングが狙いすました強襲に遭う。
15...Rxg2+
ルークを犠牲の殴り込みである。
16.Kxg2 Qg6+ 17.Kh1 Bd5+ 18.f3 Bxf3+ 0-1
白の次の一手で詰みである。
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