第2章 ポーン・エンディング
2.5 キング+2ポーン対キング+2ポーン
E その他(続き)
キングが好位置にいると通常なら引き分けの局面を勝ちに変えることができる場合がある。その例が図53である。
図53
サルビオリ、1887年
この局面は完全に対称で白に何か有利な所があるとはとても考えられない。しかし白に先手があることが白キングに有利な態勢をもたらし以下のように勝ちにつながる。
1.Kf3
白キングはe4の地点を目指しているので 1.Ke3 でも良い。黒の手番なら同様の手順で勝つ。
1...Kf6
1...Ke6 は本譜と同じになる。また 1...e5 は 2.Ke4 Ke6 3.e3 で白が勝つ。最後に 1...e6 は 2.Ke4 Kf6 3.e3 Kf7 4.Ke5 Ke7 5.e4 で同様に白の勝ちとなる。
2.Ke4 Ke6 3.e3
黒を手詰まりに追い込んで白キングの侵入口を開けさせる。
3...Kf6 4.Kd5 Kf7
4...e6+ 5.Kd6 Kf7 6.e4 も同じ形になる。
5.Ke5 e6 6.Kd6 Kf6 7.e4 で白の勝ち。
黒はeポーンが取られるのを避けることができない。
(この節終わり)