第3章 クイーン・エンディング
3.1 クイーン対ポーン(続き)
この分析から局面によっては黒キングが運悪くd1の枡にいたためにc1に行かされて1手無駄にするために白が勝てる場合があることが分かる。黒キングが最初からポーンの反対側のナイト列にいる場合は白キングはもっと近くにいなければ勝つことができない。その例が図69である。
図69
この局面はもちろん引き分けである。白が勝つためにはキングが線(a4-c4-d3-d3-e1)の内側にいなければならない。e3又はe1にいる場合はいずれ Kd2 と指すことにより容易に黒ポーンを止めることができる。a4にいる場合は 1.Qg2 Kb1 2.Kb3! c1=Q 3.Qa2# で詰みになるので同様に問題ない。
白キングが勝ちの領域の外側にいるが黒が苦労する場合がある。例えば白キングがb5にいる場合である。
1.Qg2 Kb1 2.Qe4 Kb2 3.Qe2
ここで 3...Kb1? は以前に出てきたように 4.Kb4! c1=Q 5.Kb3 で白の勝ちになる。黒は正確に 3...Ka1! と受けなければならない。そうすれば 4.Qxc2 はステイルメイトになる。また 4.Qd2 は 4...Kb1! 5.Kb4 c1=Q で白クイーンが当たりになっているので引き分けになる。
これでクイーン対7段目に進んだポーンのエンディングを全て尽くした。これまで挙げた判断基準は白の駒が具合の悪い位置にあって黒ポーンの昇格を止められない場合を除き全てに当てはまる。
(この節続く)