第3章 クイーン・エンディング
3.2 クイーン対ルーク(+ポーン)(続き)
B クイーン対ルーク+ポーン
図81
グレツキー対コルニッツ、1864年
長い間この局面はグレツキー対コルニッツ戦の分析に基づいて引き分けであると考えられてきた。それは 7.Qc5 Kd1 8.Qc3 d2 9.Qf3 Kc1 10.Qc3+ Kb1 11.Qb3+ Kc1 12.Qc4+ Kd1 13.Kf3 Re7 14.Kf2 Re8 で白が勝てないというものである。
しかし実際は幾つかの勝つ方法がありここではシェロンの手順を紹介する。
7.Qb3
アベルバッハとリシツィンは後に別な 7.Qd4 と 7.Qb4+ Kc2 8.Kf3 を提示した。これらは本譜の手順と同様の変化になる。
7...Re1
もちろん 7...Rf2+ はだめで 8.Ke4 Re2+ 9.Kd4 で白の勝ちになる。しかし 7...Re8 も 8.Qb2+ で以下 8...Ke1 9.Qb5! Rd8 10.Ke3 Kf1 11.Qf5+ 又は 8...Kd1 9.Qb5 Rd8 10.Ke3 Kc1(c2)11.Qc5+ Kd1 12.Qb6 で白の勝ちとなる。
8.Qb2+ Kd1 9.Kf3
9...Re2
9...Re7(e8)は 10.Qb1+ Kd2 11.Qb4+ で白が勝つ。
10...Qc3 Rd2 11.Qc4
11.Ke3 Re2+ 12.Kxd3? は 12...Re3+! 13.Kxe3 でステイルメイトになってしまう。本譜の手の後黒はポーンを失う。
この例から黒は中央列の6段目にポーンがあっても引き分けにできないことが分かる。だから黒は中央のポーンが原位置にある時だけ引き分けにできると言うことができる。
(この節続く)