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第1部 開放型
第2章 エバンズ・ギャンビット
第27局
白 コーリッシュ
黒 パウルセン
1861年、ブリストル
本局の前半(黒の17手目まで)は両者がもっぱら陣固めに専念した。
それからは第2戦線のような所で行なわれていた局地戦が突然戦闘の中心舞台になった。そうなったのは主として黒の華麗なポーンの突き捨て(19...c3)と小駒の連係プレーによるものだった。
1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bc4 Bc5 4.b4 Bxb4 5.c3
5...Ba5 6.d4 exd4 7.O-O d6 8.cxd4 Bb6 9.d5
(9.Bb2 や 9.Nc3 の代わりに)この手を主として用いたのはアンデルセンだった。
9...Na5
この手は遅滞なくここに行けば手損にならない。それは白のビショップはいずれ動かなければならないし、黒は自陣を固めるのに必要な空間が確保できるからである。
10.Bb2
10...Ne7
自分の駒の展開にも注意を払っている。10...Nxc4 は 11.Qa4+ Bd7 12.Qxc4 で白駒の適正な配置の手助けにしかならない。
本譜の手で黒は 11.Bxg7 を恐れていない。それは 11...Rg8 で黒が主導権を握れる。
11.Bd3 O-O 12.Nc3 Ng6 13.Ne2
最初の頃の乱雑な小競り合いの後局面は慎重な駒繰りに入った。
この「大局的」な様相はエバンズ・ギャンビットの多様な側面を現している。
13...c5
白はクイーン翼での優位を生かそうとする。
14.Qd2
14...f6
相手の黒枡ビショップの対角筋の利きを止めた。
14...c4 は 15.Bc2 で効果がない。
15.Kh1
15...Bd7
黒がクイーン翼で動くなら 15...Bc7 もある。以下 16.Rac1 Rb8 17.Ng3 b5 18.Nf5 c4 19.Be2 でどちらも指せる分かれである。
16.Rac1 a6
17.Ne1
これはfポーン突きの準備の継続である。しかしこの局面でしなければならなかったのは 17.Ng3 Bb5 18.Nf5 c4 19.Be2 だった。
17...Bb5 18.f4 c4 19.Bb1 c3
このポーンの突き捨ては巧妙である。重要な兵員(クイーン翼のナイト)のために場所を譲り、素通しとなるc列の活用を視野に入れながら敵駒をもつれさせる。
20.Rxc3
他の応手は明らかにだめである。20.Nxc3 は 20...Bxf1、20.Qxc3 は 20...Bxe2、そして 20.Bxc3 は 20...Nc4 から 20...Ne3 で黒の交換得になる。
20...Nc4 21.Qc1 Rc8
この手は拠点を占めているクイーン翼のナイトを強化し、何よりも 22...Ba5 23.Rc2 Nd2 を狙っている。
22.Bd3 Be3
決定的といえる敵陣侵入である。
23.Qc2 Nd2
前の手の継続手である。敵の弱い枡を支配する黒の指し回しは注目に値する。最終的にはそれは駒得に転化される。
24.Rg1 Rxc3 25.Qxc3 Qb6 26.Bc1 Bxg1 27.Nxg1 Bxd3 28.Nxd3 Nxe4 黒投了
29.Qc4 なら 29...Re8、29.Qc2 なら 29...Qd4(30...Qxd3 31.Qxd3 Nf2# の狙い)30.Nh3 Re8 31.Bb2 Qxd3 32.Qxd3 Nf2+ 33.Nxf2 Re1+ で詰みになる。
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