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2008年04月 アーカイブ

2008年04月01日

実戦に役立つエンディング(128)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

YKeres128.JPG 図128

 最後に図128では白が手番で 1.Rh6+ から 2.Rh7+ で相手のルークを取って勝つ。もちろんこれらの例外的な局面は単独ではなくもっと複雑なエンディングの中で現れるのが普通である(サーベドラの局面を参照)。しかし学んでおく価値はある。

 読者は最も単純そうに見えるエンディングでもいかに複雑な場合があるかがすぐに分かってくるだろう。しかしこれらの基本的な局面はもっと複雑な局面に取り組む前に完全に理解しておかなければならないのである。

 本書のかなりの部分をこれらのエンディングに費やす理由がここにある。多くのチェス選手がこのような基本的な部分の勉強をいささか退屈であると思っているかもしれない。しかしこの知識は上達するためには必要不可欠なのである。

 通常は守る側のキングがポーンの前にいないで攻める側のキングがポーンの近くにいる時だけ勝ちについて検討する価値がある。これとは別に勝ちか引き分けかについて何らかの一般的な指針を挙げるのは難しい。それは駒の配置がほんのわずか違っても局面の結果が変わることがよくあるからである。だから色々な違いを理解するために基本的な局面を完全に学んでおくことがなおさら重要になってくるのである。

 最後にこれから個々の局面を見ていく前にほとんどのルーク・エンディングに当てはまる一般的な考慮事項を二つほど述べておこう。

 第一にパスポーンはキングで守り、敵のキングはできるだけ遠くに追いやり通常はルークを用いて列または段で遮断するのが良い。

 第二にルークはポーンの背後に回るのが一番良い。これはポーンの前進を最も効果的に助けるか、自分の動き易さを最大限に確保しながらポーンの前進を妨げるためである。ルーク・エンディングにおけるこれらの重要な原則は以降のページでもしばしば適用される。

(この節続く)

一手一手の定跡習得(120)

Asahigaoka 1892 - goodthings 1924
B09 ICC 20m++0s 2004.06.21

1. e4 d6 2. d4 Nf6 3. Nc3 g6 4. f4 Bg7 5. Nf3 c5 6. Bb5+ Bd7 7. e5 Ng4 8. e6 Bxb5 9. exf7+ Kd7 10. Nxb5 Qa5+ 11. Nc3 Nc6

YItte0120.JPG

12. Bd2

定跡は 12. Ne5+ でした。

12... cxd4 13. Ne4 Qf5 14. Ng3 Qe6+ 15. Kf1 Qxf7 16. Qe2 e5 17. Ng5 Qf5 18. Nxf5 gxf5 19. h3 Nf6 20. Qc4 Rae8 21. Qb5 b6 22. Qa6 Kc7 23. b4 Kb8 24. Nf7 Ne4 25. Nxh8 Nxd2+ 26. Ke1 Ne4 27. Nf7 exf4 28. Kd1 Nc3+ 29. Kc1 Re2 30. Nxd6 Rxc2+ 31. Kxc2 Nxb4+ 32. Kb3 Nxa6 33. Nxf5 Bf6 34. Rae1 Kc7 35. Re8 Nd5 36. Kc4 Ne3+ 37. Nxe3 fxe3 38. Re6 Bh8 39. Re7+ Kc6 40. Rxh7 Be5 41. Rh6+ Kd7 42. Kd5 Bf4 43. Rh7+ Ke8 44. Kxd4 Nc5 45. Re1 a5 46. Rxe3+ Bxe3+ 47. Kxe3 b5 48. Kd4 Na4 49. Rb7 b4 50. Kc4 Nc3 51. a3 Ne4 52. Kb3 Nc5+ 53. Kc4 Nxb7 54. axb4 a4 55. b5 Ke7 56. Kb4 Nc5 57. b6 Kd7 58. h4 Kc6 59. h5 Ne6 60. h6 Ng5 61. Kxa4 Kxb6 62. Kb4 Kc6 63. Kc4 Kd6 64. Kd4 Ke6 65. Ke3 1/2-1/2

2008年04月02日

実戦に役立つエンディング(129)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 それでは500年ほど前から知られルセナの局面と呼ばれる古典の例から検討を始めよう。

YKeres129.JPG 図129
ルセナ(?)、1497年(?)

 これはポーンが7段目まで進み自分のキングがポーンの直前にいて敵キングが遮断されている時の典型的な勝ちの局面である。勝ちは次のような特徴的な駒捌きで得られる。

1...Ke7 2.Re1+

 明らかに黒ルークはh列から離れることができない。もし離れれば白ルークがそこを占め Kh8 が可能になる。2.Rf7+ Ke8 3.Rf8+ Ke7 は白キングが盤端に押し込められたままなので何にもならない。

YKeres129A.JPG

2...Kd7

 2...Kf6 は 3.Kf8、2...Kd6 は 3.Kf8 Rf2+ 4.Ke8 Rg2 5.Re7 から 6.Kf8 で黒が早く負ける。

3.Re4!

YKeres129B.JPG

 どうしてルークがここへ行くのかはすぐに明らかになる。3.Kf7 は 3...Rf2+ 4.Kg6 Rg2+ 5.Kf6 Rf2+ 6.Ke5 Rg2 でキングがf6に戻らなければならないので意味のない手である。

3.Re5 でも白は勝てる。しかし 3...Kd6 4.Kf7 Rf2+ 5.Ke8 Kxe5 6.g8=Q となり本譜の手順よりも難しい。

3...Rh1

 黒は手待ちをしなければならない。3...Rf2 は 4.Kh7 でも 4.Rh4 から 5.Kh8 でも負ける。

4.Kf7 Rf1+ 5.Kg6 Rg1+ 6.Kf6

YKeres129C.JPG

6...Rf1+

 白の狙いは 7.Re5 から 8.Rg5 だった。6...Kd6 は 7.Rd4+ から 8.Rd8 又は 8.Rd5 で負ける。

7.Kg5 Rg1+ 8.Rg4!

YKeres129D.JPG

 これがルークを4段目に浮かせた理由である。チェックは全て止みポーンがクイーンに昇格する。

(この節続く)

一手一手の定跡習得(121)

bogotexan 1916 - Asahigaoka 1910
B50 ICC 15m++12s 2004.06.21

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. Nc3

YItte0121.JPG

3... e5

定跡は 3... Nf6 でした。

4. h3 Nc6 5. Bb5 Bd7 6. Nd5 Nf6 7. d3 Nxd5 8. exd5 Qa5+ 9. Nd2 Qxb5 10. dxc6 Qxc6 11. O-O Be7 12. Qh5 O-O 13. Nc4 b5 14. Ne3 f5 15. c4 Be6 16. f4 e4 17. Qe2 Bf6 18. Rb1 Rae8 19. b3 a6 20. Bb2 Bd4 21. Kh1 Qb7 22. Ba1 exd3 23. Qxd3 Bxe3 24. Qxe3 Bxc4 25. Qf3 Qxf3 26. Rxf3 Be2 27. Rf2 Bd3 28. Rd1 c4 29. Kh2 Re6 30. bxc4 bxc4 31. Bd4 Rb8 32. Bc3 Kf7 33. g4 g6 34. Rfd2 Rbe8 35. gxf5 gxf5 36. Kg1 Re2 37. Rxd3 cxd3 38. Rxd3 R8e6 39. a3 R2e3 40. Rxe3 Rxe3 41. Bb4 Ke6 42. Kg2 a5 43. Bxa5 Rxa3 44. Be1 Kd5 45. h4 Ke4 0-1

あなたの棋力診断(11)

第3章 大局観

第11局

 本局のあなたは黒番で、指導パートナーはブラジルのカルバーリョである。対戦相手はイタリアのプリマベーラである。この試合は1952年にヘルシンキで開催された国際団体戦で指された。局面図までの手順は次のとおりである。

1.d4 d5 2.c4 e6 3.Nc3 c5 4.cxd5 exd5 5.Nf3 Nc6 6.g3 c4 7.Bg2 Bb4 8.O-O Nge7 9.Bf4 O-O 10.Ne1

YRate11.JPG

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10...Bg4

 3点。この局面の最も大きな特徴はクイーン翼で黒ポーンが多数派で可動性もあるということである。クイーン翼で多数派の側はほとんど常に収局を目指すべきである。そうすれば敵キングがまだ反対翼にいるうちに側面のポーンからパスポーンを作ることができる。しかし黒のクイーン翼の多数派と引き換えに白は中原で多数派となっている。そしてもし白が e4 と突くことができれば黒のcポーンは孤立し容易に攻撃目標となる。黒は e4 を 10...f5(1点)で直接防ぐことができた。しかしそうすれば黒のdポーンが白の小駒によって攻撃にさらされる。例えば 11.Nc2 Ba5 12.Ne3 Be6 13.Bg5 という具合である。そこで黒は e4 を間接的な手段で防いだ。もし白が適切な準備無しにポーンを突けば自分のdポーンが非常に弱くなってしまう。

11.Nc2

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11...Ba5

 1点。11...Bd6(1点減点)は 12.Nxd5 Nxd5 13.Bxd5 Bxf4 14.Bxc6 で良くない。

12.h3

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12...Be6

 2点。12...Bf5(1点)の方が融通が利いて良さそうに見えるが 13.e4! Bxc3(13...dxe4 は 14.Ne3)14.bxc3 Bxe4 15.Bxe4 dxe4 16.Qe2 でポーンを取り返して白が良い。

13.Kh2
 (13.e4 の方が良かったがそれでも黒は 13...f5! で局面を閉鎖的に保つ。)

**********

13...Qd7

 2点。これでほぼ展開を完了し、d列における自分の立場を強化してさらに e4 突きを抑止している。直接的な ...f5 は1点。後に Bg5-Bxe7 で白がいくらか楽になる。

14.f3

**********

14...Rad8

 2点。14...f5 は1点。

15.Qd2

**********

15...Ng6

 2点。これはe7のナイトが釘付けにされないようにして ...f5 と指すためである。

16.Bg5

**********

16...f6

 1点。一貫性のある継続手はもちろんこれしかない。

17.Be3

**********

17...f5

 1点。

18.Bg5

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18...Rde8

 2点。この位置は白のeポーン突きを依然としてくじくためである。しかし 18...Rb8(2点)でできるだけ早く ...b5 突きを狙うのも可能である。みずから釘付けに入る 18...Nce7 と 18...Nge7 は2点減点である。

19.e3

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19...b5

 1点。釘付けのおかげで多数派ポーンの動員は特に準備が要らない。

20.a3

**********

20...a6

 1点。2手前に ...Rdb8 と指していれば良かった理由はbポーンをさらに突き進めるためにこの準備が必要なかったことである。つまり 20...Bc7 と指してその後すぐに ...a5 と指すことができた。

21.Rae1

**********

21...h6

 1点(前の手でこの手を選択していたらその手も1点)。黒はまず2ビショップ体勢にしてから次の段階に進む。

22.Bf4

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22...Nxf4

 1点。

23.exf4?

 これは黒にとって大助かりである。23.gxf4 がはるかに良かった。

**********

23...Bf7

 3点。駒交換が進んで収局に近づくと遠方の多数ポーンがほとんど常に大切になってくる。それで黒は唯一の開通列で大駒の総交換をしむける。白はほとんど拒めない。さもないと黒はe列でクイーンとルークを2重または3重に重ねてついには敵陣に侵入してくる。23...Bb6(2点)も白をdポーンの守りに縛り付けて強い手である。23...b4? は1点減点である。理由は将来的にパスポーン作りを容易にするためにはポーンを連結させておくのが黒にとって非常に大切だからである。

24.Rxe8

**********

24...Rxe8

 1点。

25.Re1

**********

25...Rxe1

 この手と 25...Re7、25...Re6 はどれも1点。

26.Qxe1

**********

26...Qe6

 1点。

27.Qxe6

**********

27...Bxe6

 1点。

28.Kg1

**********

28...Bb6

 2点。白のdポーンが弱いので黒は多数派ポーンを楽に進攻させることができる。これはつまり白が23手目でeポーンで取ったのが悪手であったことの現れである。

29.Ne2

**********

29...a5

 1点。

30.Kf2

**********

30...b4

 1点。

31.axb4

**********

31...axb4

 1点。

32.Ke3

**********

32...Kf7

 1点。

33.g4

**********

33...g6

 1点。もちろん黒は 33...fxg4?(3点減点)で相手の二重ポーンを解消してやることはない。

34.h4

**********

34...h5

 3点。これで最終的にキング翼のポーンが固定され、白の最後の希望である Bh3 から h5 で暴れる手を防いでいる。

35.g5

**********

35...Bc8!

 3点。35...Ba5(1点)や 35...b3(36.Na3! Ba5 37.Nb1 で黒は敵陣突破が容易でなくなるので1点減点)よりも残りの小駒を働かせる方がずっと確実である。

36.Bf1

**********

36...Ba6

 1点。

37.Kd2

**********

37...Ke6

 1点。

38.Ke3

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38...Bb5

 1点。前の手でこの手を選んでいたらそれも1点。

39.Bh3

**********

39...Ba4

 1点。

40.Na1

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40...Bd1

 2点。白の1ポーンが落ちる。

41.Bg2

**********

41...Bxe2

 1点。

42.Kxe2

**********

42...b3

 2点。すぐにポーンを取る(1点)よりもずっと強い手である。

42.Kd2

**********

43...Bxd4

 1点。

 白投了。

診断 基本的にこの試合から得られる教訓は簡単である。クイーン翼でポーンが多数で、それが可動性があり攻撃にさらされていなければ、自信を持って駒を交換して収局に向かうことができる。本局での成績が悪かったらこの原則の理解が不十分であることを示している。

2008年04月03日

実戦に役立つエンディング(130)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 先に進む前に古典の局面をもう一つ知っておかなければならない。それは図130のフィリドールの局面である。黒キングがポーンの前に立ちはだかっている。

YKeres130.JPG 図130
フィリドール、1777年

 このような局面は通常は引き分けであるが一、二の例外もある。フィリドールはこの種のエンディングでどのように守るべきかを明らかにした。

1...Ra6!

 黒の作戦は単純である。黒は先ず敵キングの前進を止め、チェックには自分のキングをe7とe8の間で往復できるようにする。もし白が自分のルークをg6に置けば黒はルークを交換して引き分けのポーン・エンディングにする。白は進展を図るためにはポーンを進めなければならない。その時黒はすぐに自分のルークを上に上げて白キングを後ろからチェックする。

2.Rb7 Rc6 3.Ra7 Rb6 4.e6

 いずれこの手を指さなければならない。白の狙いは 5.Kf6 である。

4...Rb1!

 白キングがe6の地点に行けなくなったので黒ルークは静かに3段目から立ち去ることができる。白キングが後ろからのチェックを有効に防げないので引き分けは明らかである。

 図130で白の手番ならば 1.Kf6 で勝とうと試みるかもしれない。しかし 1...Re1! という正しい受けにより成功しない。フィリドールは 1...Rf1+ 2.Ke6 で負けと誤解していたが 2...Kf8! で黒に負けはない。他の基本的な局面を調べた後でこの変化をまた採り上げる。

 本節でのエンディングはポーンの前に黒キングがいないという条件でポーンの位置によって分類するのが一番良い。

(この節続く)

一手一手の定跡習得(122)

Prologue 1956 - Asahigaoka 1912
B87 ICC 30m++0s 2004.06.23

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 a6 6. Bc4 e6 7. Bb3 b5 8. f4 Bb7 9. f5

YItte0122.JPG

9... Nxe4

定跡は 9... e5 でした。

10. Nxe4 Bxe4 11. fxe6 fxe6 12. Nxe6 Qh4+ 13. g3 Qh3 14. Qe2 Qg2 15. Qxg2 Bxg2 16. Rg1 Bb7 17. Nc7+ Kd7 18. Nxa8 Bxa8 19. Be3 Be7 20. O-O-O Nc6 21. Rgf1 Ne5 22. Bf4 Nc4 23. Bxc4 bxc4 24. Rd4 Bc6 25. Bxd6 Bxd6 26. Rfd1 Rf8 27. Rxd6+ Kc7 28. Re6 Rf2 29. Re7+ Kb6 30. h4 Rg2 31. Rxg7 Be4 32. Rd8 Rxc2+ 33. Kd1 Rg2 34. Rd2 Rg1+ 35. Ke2 Bd3+ 36. Rxd3 cxd3+ 37. Kxd3 Rg2 38. Kc3 a5 39. g4 Kc5 40. g5 Rg3+ 41. Kc2 Rg2+ 42. Kb3 Rg3+ 43. Ka4 Rg4+ 44. Kxa5 Rxh4 45. a3 Rh3 46. b4+ Kc6 47. b5+ Kc5 48. a4 1-0

2008年04月04日

実戦に役立つエンディング(131)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 ルーク+ルーク列ポーン

 ポーンがルーク列にありルークがそのポーンの前にいる場合白の勝つ可能性は限られている。その理由は明らかで、キングがポーンを片側からしか助けられないからである。しかし判定の難しい局面が色々あるのでこのエンディングを詳しく調べていくことにする。

YKeres131.JPG 図131
ベルガー、1922年

 これは恐らく白にとって最も都合の悪い局面である。ポーンが7段目にいてルークがそのポーンの守りに縛り付けられたまま身動きできなくなっている。黒キングが悪い位置にいる場合にだけ白は勝ちを期待することができる。しかしそれもこの局面では望めない。ともかく指し手を進めてみよう。

1.Kf7 Kf5

 2.Rg8+ を狙われているので黒はほとんど選択の余地がない。

2.Ke7 Ke5 3.Kd7 Kd5 4.Kc7 Kc5

YKeres131A.JPG

5.Rc8

 5.Kb7 は 5...Rb1+ から 6...Ra1(+) で何にもならないので本譜の手は最後の試みである。

5...Rxa7+ 6.Kb8+ Kb6 で引き分けである。

YKeres131B.JPG

(この節続く)

一手一手の定跡習得(123)

GM LarryC 2559 - Asahigaoka 1947
B52 ICC 45m++15s simul unrated 2004.06.28

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. Bb5+ Bd7 4. Bxd7+ Qxd7 5. c4

YItte0123.JPG

5... Nf6

定跡は 5... Nc6 でした。

6. Nc3 Nc6 7. d4 cxd4 8. Nxd4 g6 9. Nde2 Bg7 10. O-O O-O 11. f3 Rfd8 12. b3 Qc7 13. Bb2 a6 14. Kh1 Qa5 15. a4 Qh5 16. Rc1 Rac8 17. Rc2 Nb4 18. Rd2 Bh6 19. Ng3 Qh4 20. e5 Bxd2 21. exf6 Bf4 22. fxe7 Re8 23. Nce4 Rxe7 24. Bf6 1-0

「ヒカルのチェス」(63)

「Chess Life」2003年7月号 (2/2)

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Y080404A.JPG

 ヒカル・ナカムラはチェス界の王子様

 ロバータ・ファインバーグ

 ニューヨーク市のホワイトプレーンズに住む15歳の国際マスターのヒカル・ナカムラが2003年1月25日から2月5日にかけて開催されたバーミューダ国際大会で最後のグランドマスター基準を獲得した。

 ヒカル・ナカムラは1987年12月9日に日本で米国人の母と日本人の父との間に生まれた。15歳58日でヒカルは米国最年少でグランドマスターになり、ボビー・フィッシャーが1958年に作った15歳185日の記録を破った。ボビー・フィッシャーは1943年3月9日の生まれで1958年9月にポルトローシュ・インターゾーナルでグランドマスターになった。

 口数が少なくまじめでおとなしいヒカルが好きなのはハリー・ポッター、スポーツ(レンジャーズ[訳注 アイスホッケーのチーム]のウェイン・グレツキー、野球-ニューヨーク・ヤンキースの熱烈なファンである)、それからポップ・ミュージックを聴くことである。FIDEレイティングは2520である。最近のバーミューダでの12選手による総当りの大会で彼は7.5-3.5の成績で単独2位になった。この大会はラトビアのグランドマスターのダニエル・フリッドマン(2572)が8点で優勝した。

 ナカムラは最後の4戦で3.5点を挙げて圧倒的な強さを発揮した。最後の2試合では米国のIMのウィリアム・パスカルとマイケル・ムルヤルを負かした。この大会で最も勝った試合の多かったのはヒカルで6勝3分2敗だった。ヒカルは最も良く指せた試合は第3回戦でのスペインのIMハビエル・モレノ・カルネロ戦だと言っている。最終局のIMマイケル・ムルヤル戦も2度のみごとな駒捨てをおりこんだ熱戦だった。

 ヒカルのチェスの特徴は何だろうか。義父のスニル・ウィーラマントリは「攻撃的、攻撃一徹」と言う。彼は若者の著名なチェス教師で全国チェス基金の設立者である。

 この若いチェスの天才はたった10歳79日で米国チェス連盟最年少で国内マスターになって全国で評判になった。それもチェスを指し始めてたった3年である。ヒカルが初めてインターナショナル・マスターに勝ったのは10歳の時の大会の試合で相手はジェイ・ボーニンだった(ナカムラはカリフォルニア州サン・ホセに住むビナイ・バートの記録を破った)。

 どのようにして彼は勝ち続けるのか。盤上で全力を傾け試合中に注意と集中力を保ち続けることによって負けから逃れているように見える。

 この若いマスターの活躍はメディアの関心を引き付けた。そして新聞やテレビで取り上げられた。米国ではCBSのニュースでインタビューを受け、『リージスとキャシー・リーと一緒に生で(Live with Regis and Kathie Lee)』に出演し、ある年の『危険(jeopardy)』というクイズ番組の問題に彼の名前が出た。彼の写真は「Chess Life」誌の表紙に3回掲載された。

 1999年2月に通常の持ち時間の試合でグランドマスターのアレックス・ストリプンスキーを11歳2ヶ月の記録で破った時は世界中で話題になった。ヒカルはその後も急成長を続けはるかに高いところを狙っている。13歳の時にはボビー・フィッシャー以来の米国ジュニア選手権も取った。同じ年には米国最年少でインターナショナル・マスターになった。

 エリック・シラーは自分の「天才少年がチェスを教える(Whiz Kids Teach Chess)」という本の中で次のように書いている。『ヒカルがチェスを指している時彼の顔に真剣さを見ることができる。敵意があるのは否定できない。そしてそれは盤上盤外にはっきりと現れる。彼は熱心にチェスを研究し全ての側面を学んでいる。』

 この文章を書いている時点で米国チェス史上最年少のGMは市を離れている。母のキャロリンがこの新米のグランドマスターをスペインのリナレスに連れて行っている。そこで彼は最高の盤上競技に必要な鋭い戦術、複雑怪奇な序盤、中盤での攻撃法、堅実で効率の良い終盤などの技法を磨く途上にある。

 ヒカルの母は学校の教師で自分の才能のある息子を自宅教習している。それで彼は秋から春にかけて国際大会への遠征に専念することができる。「旅行に飽きた」とヒカルは時折認めた。これまでの年月の間にこの少年選手が行ったのはカンザスシティ、フィラデルフィア、タルサ、ミルウォーキー、バーミューダ等々に加えて外国はスペイン、ハンガリー、スロベニアである。

 称号を得た王子様の究極の目標は何か。兄のアスカ-彼も熟達したチェス選手である-によると「世界選手権を考えているかもしれない」とのことである。

 アスカの記憶によるとヒカルは元世界選手権者のカスパロフに深く心酔していて、ある同時対局でその頃は初心者だったがカスパロフと写っている写真を持っているそうである。

 兄も勝利と無縁ではない。アスカは全国学校生選手権で全部で13回優勝した。1局も引き分けや負けを含まずに41連勝した時もあった(1992年から1999年までの全国学年別選手権)。アスカは1996年の世界青少年選手権10歳未満と1998年の汎アメリカ少年選手権12歳未満の米国代表に選ばれたことがある。1997年にはアスピス賞を授与された。これは13歳未満の最高レイティングの選手に毎年授与されるチェスの奨学金である。

 ヒカルとアスカは恵まれたことに25年の有名なベテランコーチのスニル・ウィーラマントリを義父に持っている。アスカによると義父は「子供たちと交流するコツを身につけている」そうである。FIDEマスターのスニルは才能に恵まれた次男をとおして自分の夢を実現させようとしている。ウィーラマントリ氏は1978年にアルゼンチンのブエノスアイレスで開催された世界チェス・オリンピアードでスリランカ・チームの主将を務め14試合で10点というすばらしい成績をあげた。全体の主将の中では4番目の成績だった。義理の息子が彼を追い越したがそれでもこの父親は大会に出てIMになろうと頑張っている。

 ヒカル(米国チェス連盟の2619というものすごいレイティングでずっと最上位選手の一覧の先頭にいる)はますますチェスの実戦に精を出し毎日最低2時間はチェスの勉強に当てている。アスカの方は学業に専念している。このオールAの学生は非常に学業に秀でている。アスカは「ある雑誌でボビー・フィッシャーの学校での成績にはCやDがあったと読んだことがある」と語っている。

 でき過ぎのこの家族には1人もスターがいない。それはまるで明るい光を放つ星座のようなものである。チェスの達人の世界では若者は年長者と共に自分の位置を確固と占めていることを示している。

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 2003年1月付けのFIDEレイティングの米国上位50名が発表されています。IMナカムラは2520で23位でした。

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Y080404B.JPG

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(この号終わり)

2008年04月05日

実戦に役立つエンディング(132)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 ルーク+ルーク列ポーン

 この種のエンディングでは黒キングはg7またはh7にいるのが一番良い。そうすれば白には勝ちの可能性が全くなくなる。

YKeres132.JPG 図132

 例えば図132では白は次のように何もできない。1.Kf5 Ra2 2.Ke5 Ra1 3.Kd5 Ra2 4.Kc5 Ra1 5.Kb6 Rb1+ 6.Kc6 Ra1

YKeres132A.JPG

キングがポーンを守ると敵ルークのチェックによってたちまち追い払われてしまう。

(この節続く)

一手一手の定跡習得(124)

IM Schroer 2708 - Asahigaoka 1949
E99 ICC 45m++15s simul unrated 2004.06.29

1. d4 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3 Bg7 4. e4 d6 5. Be2 O-O 6. Nf3 e5 7. O-O Nc6 8. d5 Ne7 9. Ne1 Nd7 10. Be3 f5 11. f3 f4 12. Bf2 g5 13. Rc1 Rf6 14. c5 Nxc5

(110)で習得した手です。

15. b4 Na6 16. Nb5

YItte0124.JPG

16... b6

定跡は 16... Bd7 でした。

17. a3 Rg6 18. Qc2 h5 19. Nxc7 Nxc7 20. Qxc7 Qf8 21. h3 Bxh3 22. Qb7 g4 23. gxh3 gxf3+ 24. Kh1 fxe2 25. Rg1 Rxg1+ 26. Kxg1 f3 27. Rc3 Bh6 28. Rxf3 Bf4 29. Kh1 Rb8 30. Qxa7 Nxd5 31. exd5 Ra8 32. Qxb6 e4 33. Rb3 e3 34. Rxe3 Bxe3 35. Qxe3 Rxa3 36. Qe6+ Kh7 37. Qe4+ Kh6 38. Be3+ Rxe3 39. Qxe3+ 1-0

2008年04月06日

実戦に役立つエンディング(133)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 ルーク+ルーク列ポーン

 しかし図131で黒キングがもっと悪い位置にいれば次のトロイツキーのスタディのように白が勝てる。

YKeres133.JPG 図133

 白の勝つ手順は次のとおりである。1.Kf4 Kf2 2.Ke4 Ke2 3.Kd4 Kd2 4.Kc5

YKeres133A.JPG

4...Kc3

4...Rc1+ は 5.Kb4 Rb1+ 6.Ka3 で黒は 7.Rd8+ が受からなくなる。5.Rc8! Rxa7 6.Kb6+

YKeres133B.JPG

(この節続く)

一手一手の定跡習得(125)

Asahigaoka 1968 - BattleMage 1964
B15 ICC 15m++10s 2004.07.02

1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Nf6 5. Nxf6+ exf6

YItte0125.JPG

6. Nf3

定跡は 6. c3 でした。

6... Bd6 7. c3 O-O 8. g3 Re8+ 9. Be3 f5 10. Kd2 Be6 11. Qc2 c5 12. Rd1 Nc6 13. Kc1 cxd4 14. Nxd4 Nxd4 15. Rxd4 Qe7 16. Kb1 Bc5 17. Rd1 Bxe3 18. fxe3 Rad8 19. Bb5 Bd5 20. Rxd5 Rxd5 21. Bxe8 Qxe8 22. Rd1 Rxd1+ 23. Qxd1 Qe4+ 24. Ka1 g6 25. Qd8+ Kg7 26. Qd4+ Kh6 27. Qxe4 fxe4 28. c4 Kg5 29. b4 Kg4 30. c5 Kf5 31. Kb2 Ke5 32. Kc3 Kd5 33. h4 f5 34. Kb3 h6 35. Kc3 g5 36. hxg5 hxg5 37. a3 b6 38. cxb6 axb6 39. a4 f4 40. exf4 gxf4 41. gxf4 e3 42. Kd3 e2 43. Kxe2 Ke4 44. a5 1-0

「Chess Life」誌に載った上杉晋作くんの棋譜

 米国チェス連盟の機関誌「Chess Life」の2008年4月号に2007年全国学年別選手権戦の記事があり、上杉晋作くんの終盤戦の棋譜が掲載されていました。

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 2007年は上杉晋作くん(友達からは「しん」と呼ばれている)にとって良い年だった。最年少でチェスの日本チャンピオンになっただけでなく、ヒューストンでのこの大会では10年生(高校1年生)の部のチャンピオンにもなった(もっとも前年は9年生の部で優勝しているので2006年も良い年に違いないが)。次のジャレッド・タンとの試合の終盤戦ではナイト対ビショップのエンディングで参考になるみごとな技量を披露した。黒のビショップは不良ビショップでないにもかかわらず何も手出しができなかった。

白 上杉晋作(2246)
黒 ジャレッド・タン(2000)
2007年全国学年別選手権戦10年生の部
テキサス州ヒューストン、2007年12月

Y080406A.JPG 白の手番

32.Ne3

上杉くん「クイーンもルークも交換してナイト対ビショップのエンディングにした方が得策だと思いました。」

32...Rxd1+ 33.Qxd1 Qxd1+ 34.Nxd1 Kc7 35.Kb1 Kc6 36.Ne3

Y080406B.JPG

上杉くん「この手は相手のキングがこちらの陣地に侵入してくるのを防ぐためです。後はこちらのキングを進出させて外側パスポーンを作れば良いだけです。」

36...h5 37.Kc2 h4 38.g4 fxg4 39.Nxg4

Y080406C.JPG

39...Bg7 40.Kd3 Kd5 41.Ne3+ Kd6 42.Kc4 Kc6

Y080406D.JPG

43.b4

 他に考えられる手は 43.f5 で、白のビショップが狙いをつけるかも知れない黒枡ポーンを先に交換で消しておこうという意図である。以下の両者の最善の手順は 43...Bh6 44.Ng2 Bg5 45.fxe6 fxe6 46.Ne1 である。
Y080406E.JPG
このナイトは次にf3に跳んで黒ビショップをh4のポーンの守りに縛り付けることになる。しかしこの局面はあまり白が優勢とは言えないであろう。

43...cxb4 44.cxb4 Kb6 45.a4 Bf6 46.a5+

Y080406F.JPG

46...Kc6?

 一見当然のようなこの手が恐らく敗着である。黒キングがc6にいると白はナイトを Ng4-e5 と捌き、白のfポーンが落ちるか、さもなくば本譜のように小駒の交換になって白のクイーン翼の多数派ポーンによって勝負が決することになる。黒は 46...Kc7 と指すのが良かった。

47.Ng4 Bb2 48.Ne5+ Bxe5

Y080406G.JPG

49.b5+

上杉くん「単に 49.fxe5 と取っておくこともでき以下 49...a6 50.b5+ axb5+ 51.Kb4 でも勝ちです。でも本譜の手の方が自分にとっては簡単でした。」

49...Kc7 50.fxe5 Kb7 51.Kd4 Kc7 52.Ke4 Kb7 53.Kf4 a6 54.b6 Kc6 55.Kg4 黒投了

Y080406H.JPG

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 2007年のグランプリでは上杉くんの名前が載っていた時もありましたが最終的には圏外でした。2008年度はまた顔を出しました。

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Y080406I.JPG

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2008年04月07日

実戦に役立つエンディング(134)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 ルーク+ルーク列ポーン

 もし黒ルークがa1でなく活動性に劣る2段目にいれば一般に白の勝つ可能性は大きくなる。図134はそのような局面でどのように指し進めるのかという例である。

YKeres134.JPG 図134
シェロン、1923年

 白の手番ならばもちろん 1.Kd4 Rd7+ 2.Kc5 Re7 3.Kb6 で簡単に勝つ。
YKeres134A.JPG

しかし黒の手番では次のような面白い手段で引き分けになる。

1...Kf6+

 意外なことに黒キングはポーンから遠ざからなければならない。1...Kd6+ は次のような手順で負けてしまう。2.Kd4 Ke6 2...Rd7 は 3.Kc4 Rc7+ 4.Kb5 Rd7 5.Kb6 である。この手順中 4...Rc5+ なら 5.Kb4 で白が勝つ。3.Kc5 Ke5 4.Kc6!
YKeres134B.JPG
これで黒は手詰まりに陥っている。例えば 4...Ke6 なら 5.Kb6、4...Ke4 なら 5.Kd6、最後に 4...Re6+ なら 5.Kd7 Rd6+ 6.Kc7 である。

2.Kd4

YKeres134C.JPG

2...Rf7!

 このようにf列で新しく防御態勢を整える。この列がe列よりも都合が良いことがまもなく分かってくる。2...Ke6 は 3.Kc5 で、2...Rd7+ は 3.Kc5 Rf7 4.Kb6 で負けることは既に分かっている。

3.Kd5

 3.Kc5 は 3...Kf5 4.Kb6 Rf6+ から 5...Rf7 で引き分けである。黒は手詰まりに陥ることはない。

3...Kf5 4.Kd6

YKeres134D.JPG

4...Kf6!

 黒は気を付けなければならない。4...Rf6+ は 5.Ke7 で負けてしまう。

5.Kc6 Kf5 6.Kc5

YKeres134E.JPG

6...Kf4!

 絶対手である。6...Kf6 又は 6...Rc7+ は 7.Kb6 でたちまち白の必勝形になる。

7.Kb6 Rf6+ 8.Kc7 Rf7+ 9.Kc6 Kf5

YKeres134F.JPG

 白キングは黒を手詰まりに陥れることのできる急所のb6とe6の地点に同時に進出できないので何も進展を図れない。

(この節続く)

一手一手の定跡習得(126)

Asahigaoka 1971 - Killroy 1977
B76 ICC 15m++5s 2004.07.04

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 g6 6. Be3 Bg7 7. f3 O-O 8. Qd2 Nc6 9. O-O-O d5 10. Qe1 e5 11. Nxc6 bxc6 12. exd5 cxd5

YItte0126.JPG

13. Bc5

定跡は 13. Bg5 でした。

13... Re8 14. Bb5 Re6 15. Bc4 Bb7 16. Bb3 Qa5 17. Ba3 Rc8 18. Nxd5 Qxe1 19. Nxf6+ Bxf6 20. Rhxe1 Rb6 21. Rd7 e4 22. Bxf7+ Kh8 23. Bd5 Bxd5 24. Rxd5 exf3 25. gxf3 Rbc6 26. Re2 Bg7 27. c3 Rf6 28. Rd3 Bh6+ 29. Kc2 a5 30. Rd6 Rxf3 31. Rde6 Rf7 32. Rg2 Ra8 33. Rge2 a4 34. Re8+ Rxe8 35. Rxe8+ Kg7 36. Re7 Rxe7 37. Bxe7 Bf4 38. h3 h6 39. Kd3 Kf7 40. Bc5 Kf6 41. Be3 g5 42. Bxf4 gxf4 43. Ke4 Kg5 44. Kf3 Kf5 45. b4 axb3 46. axb3 Ke5 47. c4 h5 48. b4 1-0

チェス500名局(28)

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第1部 開放型

第2章 エバンズ・ギャンビット

第28局

白 ブラックバーン
黒 シュタイニッツ
1862年、ロンドン

 本局は猛攻に対する辛抱強い受けの勝利である。

1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bc4 Bc5 4.b4 Bxb4 5.c3 Bc5

Y080407A.JPG

6.d4

 この手は 6.O-O d6 7.d4 よりも直截(ちょくせつ)的である。[訳注 6.O-O d6 7.d4 は 7...Bb6 の余地を与えます。]

6...exd4 7.O-O

Y080407B.JPG

7...d6

 「普通の局面」になろうとしている。7...dxc3 なら白は 8.Qd5 Qe7(当たりの2地点を同時に守る)でなく 8.Bxf7+ Kxf7 9.Qd5+ Ke8 10.Qxc5 で格好の攻撃態勢になる。

8.cxd4 Bb6

Y080407C.JPG

9.Nc3

 9.Bb2 と 9.d5 は既に出てきたがこの手は効果的で素直な展開の手である。9.Qb3 は無理筋で 9...Na5 10.Bxf7+ Kf8 11.Qd5 Nf6 で白クイーンは深入りしたビショップを守れない。

Y080407D.JPG

9...Bg4

 もっと普通の(というよりエバンズ・ギャンビットがまだ流行していた時はそうであった)手は 9...Na5 である。以下ゲーリング攻撃と呼ばれる 10.Bg5 f6 11.Be3 で白が長期間主導権を確保することになる。

10.Bb5

Y080407E.JPG

 これで再びdポーンを守っている。そして逆に 11.d5 a6 12.Ba4 を狙っている。

10...Kf8

 類を見ない受けである。10...Bd7 は 11.e5 で白の勢力が広がる。

11.Bxc6

 せっかく黒のキャッスリングをできなくしたのに駒の交換によって相手の陣形をくつろがせてやることはなかった。ここ又は次の手での正着は 11.Be3 だった。

11...bxc6 12.Ba3

Y080407F.JPG

 13.e5 は一時的な狙いである。しかし 12.Be3 と本来の斜筋に展開していればもっと役割を果たすことができた。

12...Bxf3 13.gxf3 Qg5+ 14.Kh1 Ne7

Y080407G.JPG

15.Ne2 Ng6 16.Rg1 Qf6 17.Qd3

Y080407H.JPG

17...Kg8

 キャッスリングしなかったのでh7の地点に行こうとしている。7...Nf4 は 8.Nxf4 Qxf4 9.Rg4 Qh6(19...Qf6 なら 20.e5)20.e5 で白の圧迫が形を帯びてくる。

18.Bc1 h6 19.f4 Kh7

Y080407I.JPG

20.f5

 白はうまく駒を捌いて主導権を取り戻した。20.e5 も非常に強い手である。

20...Ne7 21.Bb2 d5

Y080407J.JPG

 中原の陣地をめぐる争いはこの手以降非常に熾烈になった。

22.f3 Rad8 23.Nf4

Y080407K.JPG

 24.Nh5 が有力な狙いである。しかし 23.Ng3 なら 24.e5 も狙えた(f5のポーンがナイトで守られている)。

23...Rhg8

 頑強な受けである。23...dxe4 は難解な戦いになるが 24.fxe4 Bxd4 25.Nh5 Bxb2 26.Nxf6+ Bxf6 27.Qa3 Bxa1 28.Qxe7 Bf6 29.Qxf7 Rhe8 30.Qxc7 Rxe4 31.Rxg7+ Bxg7 32.Qxd8 で白が有望である。

Y080407L.JPG

24.Nh5

 24.Rg4 と準備してからこの手を指そうとしても 24...dxe4 25.fxe4 Bxd4 でその暇がない。

24...Qh4 25.f6

Y080407M.JPG

25...Qxh5

 25...gxf6 には 26.e5+ がある。

26.fxe7 Rd7 27.exd5+ g6

Y080407N.JPG

28.Rae1 Re8 29.Re5 Qh4

Y080407O.JPG

30.Rf5

 奇抜な手だが黒は適切な応手を見つけた。

 30.Re6 も今一歩で 30...Rdxe7 31.Rexg6 fxg6 32.Qxg6+ Kh8 33.d6 cxd6 34.d5+ Bd4 35.Bxd4+ Qxd4 36.Qxh6+ Rh7 37.Qg6 Rxh2+ 38.Kxh2 Qh4+ 39.Kg2 Re2+ で詰みとなる。

Y080407P.JPG

30...Qxe7

 30...Rdxe7 は明らかにだめで 31.Rxf7+ Rxf7 32.Qxg6+ Kh8 33.Qxf7 Qe7 34.Rg8+ Rxg8 35.Qxe7 で白が勝つ。

31.dxc6 Rdd8

Y080407Q.JPG

32.Ba3

 32.d5 に最後の希望を託しても 32...Bxg1 33.Qc3 Bd4 34.Qxd4 Qe1+ 35.Kg2 Re2+ 36.Kh3 Qf1+ で黒の勝ちとなる。

32...Qe6 33.Rf4 f5

Y080407R.JPG

 終わりが近い。

34.Rh4 h5 35.Bb2 Rd5

Y080407S.JPG

 ポーンを突かせない。

36.Qc2 Qe2

Y080407T.JPG

 この侵入に対して陣形がバラバラで弱点だらけの白は逃げ回るしかない。

37.Qb3 Qb5 38.Qc3 Re2 39.f4 Rxd4 40.Qf3

Y080407U.JPG

 41.Qxh5+ からの頓死が最後のお願いである。

40...Qd5 白投了

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2008年04月08日

実戦に役立つエンディング(135)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 ルーク+ルーク列ポーン

 以上の例からa8のルークが勝ちの可能性を奪うほど、どのくらいひどい位置かが分かる。今度は白キングがポーンの前にいる例を考えてみよう。

YKeres135.JPG 図135
カールシュテート、1909年

 これは代表的な引き分けの局面である。白キングは自分のルークがb7またはb8に行ける場合に限り隅から出て来れる。しかしその間に黒キングはc7に駆けつけて引き分けにできる。

1.Rh2 Kd7 2.Rh8 Kc7 3.Rb8

YKeres135A.JPG

3...Rc1

 これが最も簡単な手である。もっとも 3...Rd1 でも 4.Rb7+ Kc6 5.Rb2 Rd8+ 6.Rb8 Rd1 7.Rc8+ Kd7 8.Rc2 Rb1 でも引き分けになる。

4.Rb2 Kc8

YKeres135B.JPG

 黒が自分のルークをc列に置いたままキングをc7とc8で移動させれば白は何もできないので引き分けである。しかし黒ルークがc列を離れるのは危険である。例えば 5.Rb4 Rh1? 6.Rc4+ Kd7 7.Kb7 Rb1+ 8.Ka6 Ra1+ 9.Kb6 Rb1+ 10.Ka5 Ra1+ 11.Ra4 で白が勝つ。

YKeres135C.JPG

(この節続く)

一手一手の定跡習得(127)

Asahigaoka 1971 - Bunthorne 2464
C18 ICC 15m++5s unrated 2004.07.05

1. e4 e6 2. d4 d5 3. Nc3 Bb4 4. e5 c5 5. a3 Bxc3+ 6. bxc3 Qc7 7. Nf3 b6 8. a4 Ba6 9. Bxa6 Nxa6

YItte0127.JPG

10. O-O

定跡は 10. Qe2 でした。

10... Ne7 11. a5 bxa5 12. Ba3 O-O 13. Ng5 h6 14. Qd3 hxg5 15. Qxa6 c4 16. Qd6 Qxd6 17. Bxd6 Rfe8 18. Rxa5 Nf5 19. Bc5 {Game adjourned when Black disconnected}

2008年04月09日

実戦に役立つエンディング(136)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 ルーク+ルーク列ポーン

 白は次の例のように黒キングが少なくともf列まで離れている場合に限り勝つことができる。

YKeres136.JPG 図136
カールシュテート、1909年

 白ルークは黒キングがc7に到達する前にb8に行くことができる。勝ちに至る手順は非常に参考になる。

1.Rc2 Ke7

YKeres136A.JPG

2.Rc8

 2.Rc7+? は誤りで 2...Kd8 3.Rb7 Rc1! でここで 4.Kb8 は 4...Rc8# で詰んでしまうので黒は引き分けにすることができる。

YKeres136B.JPG

2...Kd6

 2...Kd7 は 3.Rb8 Ra1 4.Kb7 Rb1+ 5.Ka6 Ra1+ 6.Kb6 Rb1+ 7.Kc5 Rc1+ 8.Kd4 で白がもっと楽に勝てる。
YKeres136C.JPG

YKeres136D.JPG

3.Rb8 Ra1 4.Kb7 Rb1+

YKeres136E.JPG

5.Kc8!

 5.Ka6 は 5...Ra1+ 6.Kb6 Rb1+ 7.Ka5 Ra1+ で無駄手である。

YKeres136F.JPG

5...Rc1+ 6.Kd8 Rh1 7.Rb6+ Kc5

(この節続く)

一手一手の定跡習得(128)

cooper 2002 - Asahigaoka 1957
B25 ICC 15m++5s 2004.07.07

1. e4 c5 2. Nc3 Nc6 3. g3 g6 4. Bg2 Bg7 5. d3 d6 6. f4 e6 7. Nf3 Nge7 8. O-O O-O 9. Ne2

YItte0128.JPG

9... Nd4

定跡は 9... Rb8 又は 9... b6 でした。

10. c3 Nxe2+ 11. Qxe2 Qb6 12. Be3 f5 13. e5 Nd5 14. d4 Nxe3 15. Qxe3 cxd4 16. Qxd4 Qxd4+ 17. cxd4 d5 18. Rac1 Bd7 19. Rc7 Bc6 20. Rc1 Rac8 21. Rxc8 Rxc8 22. Ng5 Bd7 23. Rxc8+ Bxc8 24. Bf1 h6 25. Nf3 Bd7 26. Kf2 Kf8 27. Ke3 Ke8 28. Kd2 Bf8 29. Kc3 Kd8 30. b4 a6 31. Kb3 b5 32. Kc3 Be7 33. h4 Kc7 34. a3 Kb6 35. Kb3 Kc7 36. Nd2 g5 37. hxg5 hxg5 38. Nb1 gxf4 39. gxf4 Bh4 40. Nc3 Bg3 41. Ne2 Bf2 42. Kc3 Kb6 43. Nc1 Be3 44. Nd3 a5 45. Nc5 Bc8 46. Nd3 Bd7 47. Be2 Be8 48. Nc5 Bf7 49. bxa5+ Kxa5 50. Nb7+ Kb6 51. Nd6 Bg6 52. Bxb5 Bxf4 53. Bd7 Bc1 54. Bxe6 f4 55. Bxd5 Bh5 56. Kc2 Be3 57. Nc4+ Kc7 58. Nxe3 fxe3 59. Kd3 e2 60. Kd2 1-0

あなたの棋力診断(12)

第3章 大局観

第12局

 本局のあなたは白番で、指導パートナーは元世界選手権挑戦者でグランドマスターの中でも最も気さくで好かれている一人のダビッド・ブロンシュテインである。対戦相手は元英国選手権者のハリー・ゴロンベックである。この試合は1956年にモスクワで開催されたアリョーヒン記念大会で指された。局面図までの手順は次のとおりである。

1.d4 Nf6 2.c4 e6 3.Nc3 Bb4 4.Nf3 b6 5.e3 Bb7 6.Bd3 Ne4 7.O-O Bxc3 8.bxc3 O-O 9.Ne1 f5 10.f3 Nf6 11.a4 Nc6

YRate12.JPG

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12.e4

 2点。このような陣形の局面はニムゾ・インディアン防御から良く生じ、白黒双方にとって重要な形である。両者とも自分の作戦を速やかに遂行しなければならない。白の作戦は自分の双ビショップのために中央を開放状態にし、最終的にはキング翼攻撃を行なうことである。黒は相手をc4のポーンの守りに縛り付けるように努めなければならない。そのための手段は ...Na5、...Ba6、...c5、...Rc8 である。従って 12.Nc2 のような受身の手は0点である。12.Qc2、12.Qe2、12.Ba3 はどれも1点である。

12...fxe4

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13.fxe4

 1点。

13...e5

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14.Bg5

 3点。

 14.d5(1点)は 14...Na5 で局面を閉鎖状態にしてしまい(白の双ビショップにとっては好ましくない状況)、黒のナイトを元々行きたかった地点に行かせてしまう。14.dxe5(0点)は黒の二つのナイトを動き易くさせてしまう。14.Nf3 と 14.Be3(どちらも2点)も十分考えられる手だが本譜の手よりは積極性が劣る。

14...Qe7

 14...exd4 15.cxd4 Nxd4? は 16.e5 があるのでだめである。

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15.Nc2

 1点。

 攻撃されているdポーンを守った。

15...Qd6

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16.Bh4

 4点。黒はdポーンを取る手を狙っていた。この手はそれを間接的に防いでいる。16...exd4 は 17.Bg3 Qc5 18.cxd4 Nxd4? 19.Bf2 で失敗する。16.d5 は1点、16.dxe5 は0点である。

16...Rae8

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17.Bg3

 2点。明らかに最善手である。eポーンが釘付けになっているので黒は15手目を引っ込めるしかない。

17...Qe7

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18.Ne3

 3点。白はまたしても中原ポーンの固定化を巧い手筋で回避している。即ち 18...exd4 なら 19.Nf5 である。18.d5 と 18.dxe5 は共に0点である。

18...d6

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19.Bh4

 4点。ビショップの行ったり来たりは奇妙に思われるかもしれない。しかし双ビショップ体勢にすることが白の作戦であることを考えればきわめて理にかなっている。19.Nf5、19.Nd5、19.Ra2(ルークを重ねる準備)はどれも2点である。これらはどれも合理的な手だが本譜の手より迫力に欠ける。

19...Nd8

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20.Nd5

 1点。

20...Bxd5

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21.cxd5

 2点。こちらのポーンで取る方が 21.exd5(0点)よりはるかに良い。白の狙いは 22.Bb5 である。双ビショップ体勢になった白の次の課題は双ビショップが十分に効果を発揮できるように局面を開放状態にすることである。

21...c6

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22.Qb3

 3点。22.dxc6(2点)も当然の良い手である。しかし白はこの手を指す前にさらに自陣を強化する余裕がある。本譜の手に対して 22...cxd5 と来ればやはり 23.Bb5 が成立する。

22...Kh8

**********

23.Rae1

 2点。23.dxc6、23.Rf2、23.Ra2 はどれも1点。

23...h6

**********

24.Qa3

 5点。多分本局で一番難しい手である。この手は黒クイーンに対して隠れた狙いを持っているので黒は ...g5 から ...Nh5 で自陣をくつろげることができない。具体的には 24...g5 25.Bg3 Nh5 26.dxe5 dxe5(26...Nxg3 なら 27.exd6)27.Bxe5+ である。すぐに 24.Bg3(1点)とするのは 24...Nh5 で同じ変化にはならない。24.dxc6 は2点である。24.dxe5 dxe5 25.c4 は 25...c5 で白に保護パスポーンができるが黒はナイトをd6に配置してせき止めることができるのでかえって黒が楽になる。

24...g5

**********

25.Bg3

 1点。

25...Nd7

**********

26.dxc6

 2点。他の手なら黒は 26...cxd5 と取れるので今取る必要がある。

26...Nxc6

**********

27.Bb5

 2点。

27...Rxf1+

**********

28.Rxf1

 1点。

28...Ncb8

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29.Bc4

 2点。この手の狙いは 30.Rf7 である。白の双ビショップが本領を発揮し始めた。

29...Rf8

**********

30.Rxf8+

 1点。

30...Qxf8

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31.dxe5

 1点。これで1ポーン得になる。黒が 31...Nxe5 と取るのは駒損になる。

31...Nc5

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32.exd6

 1点。

32...Nxe4

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33.d7

 3点。33.Be5+ も速い手なので3点。

33...Nc5

 33...Qxa3 なら 34.d8=Q+ で白が勝つ。

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34.Be5+

 1点。

34...Kh7

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35.Bd3+

 2点。黒投了。35...Kg8 と逃げても 36.Qa2+ で決まる。

診断 本局では戦略の目標(ここでは双ビショップ体勢の確立と自分に都合の良い局面の開放)が戦術的手段によってどのように達成されるかが示されている。このような状況はアマチュアの選手にとって最も苦手な分野の一つである。それは大局的な判断と同時に具体的な変化を読まなければならないからである。

2008年04月10日

実戦に役立つエンディング(137)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 ルーク+ルーク列ポーン

YKeres137.JPG 図137 白の手番

8.Rc6+!

 この手が最も簡明である。8.Rb1 でも勝てる。以下 8...Rh7(8...Rh8+ なら 9.Kc7 Rh7+ 10.Kb8 Rh8+ 11.Kb7 Rh7+ 12.Ka6 Rh6+ 13.Ka5 Rh8 14.Rb8 Rh1 15.Rc8+ で白の勝ち)9.Ra1 Rh8+ 10.Kd7 Ra8(10...Rh7+ なら 11.Ke6)11.Kc7 で白が勝つ。しかし 8.Ra6? はだめで 8...Rh8+ 9.Ke7 Rh7+ 10.Ke8 Rh8+ 11.Kf7 Ra8 12.Ke7 Kb5 13.Ra1 Kb6 14.Kd6 Rxa7 15.Rb1+ Ka5! で引き分けになる。

YKeres137A.JPG

8...Kd5

 8...Kb5 は 9.Rc8 Rh8+ 10.Kc7 Rh7+ 11.Kb8 で白が勝つ。本譜の手に対して 9.Rc8 は 9...Kd6 と応じられる。

9.Ra6 Rh8+ 10.Kc7 で白が勝つ。

YKeres137B.JPG

(この節続く)

一手一手の定跡習得(129)

Garp 1908 - Asahigaoka 1940
E68 ICC 15m++12s 2003.10.25

1. d4 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3 Bg7 4. Nf3 d6 5. g3 O-O 6. Bg2 Nbd7 7. O-O a6 8. e4 e5 9. h3 exd4 10. Nxd4 Re8 11. Be3 Rb8 12. Rc1 c5 13. Nde2

YItte0129.JPG

13... Ne5

定跡は 13... b5 でした。

14. b3 b5 15. cxb5 axb5 16. f4 Ned7 17. Qxd6 b4 18. e5 bxc3 19. exf6 Rxe3 20. fxg7 Rxe2 21. Rxc3 Rb6 22. Qd3 Qe7 23. Rd1 Re1+ 24. Kh2 Rxd1 25. Qxd1 Rd6 26. Qc2 Ba6 27. f5 Qe2 28. Qxe2 Bxe2 29. fxg6 hxg6 30. h4 Rd2 31. Kh3 Bd3 32. Bc6 Nf6 33. g4 Bf1+ 34. Kg3 Rd3+ 35. Rxd3 Bxd3 36. g5 Ne4+ 37. Kf4 Nc3 38. a4 Kxg7 39. a5 Ba6 40. Ke5 Kf8 41. Kd6 c4 42. bxc4 Bxc4 43. Kc7 Ke7 44. Kb6 Kd6 45. Be8 Nd5+ 46. Kb7 Nc7 47. Ba4 Na6 48. Kb6 Nc5 49. Be8 Nd7+ 50. Ka7 Ke7 51. Bxd7 Kxd7 52. Kb6 Ke6 53. a6 Bxa6 54. Kxa6 Kf5 55. Kb6 Kg4 56. Kc6 Kxh4 57. Kd6 Kxg5 0-1

2008年04月11日

実戦に役立つエンディング(138)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 ルーク+ルーク列ポーン

 今度は6段目にポーンがある局面を考える。まず白ルークがポーンの前方にいる場合からである。

YKeres138.JPG 図138
バンクーラ、1924年

 本図はこの型のエンディングで最も重要な引き分けの局面の一つである(ポーンはもっと後ろでも構わない)。その特徴は白ルークがポーンの前方にいること、黒キングがg7又はh7にいること、そして黒ルークが横からポーンを攻撃していることである。白は何も進展を図ることができないのでこの局面は引き分けである。

1.Kb5 Rf5+

 白は 2.Rc8 を狙っているので白キングをポーンの守りから引き離さなければならない。

2.Kc6 Rf6+ 3.Kd5 Rb6

YKeres138A.JPG

 これ以上チェックは必要ないが、ルークはポーンを攻撃し続けなければならない。

4.Ke5 Rc6

 4...Rb5+ から 5...Rb6 でも良い。しかし 4...Rf6? は 5.Rg8+! で負けてしまう。

5.Ra7+ Kg6

YKeres138B.JPG

 又は 5...Kg8 でも良い。黒が引き分けの構図に従う限り白が状況を改善できないことは明らかである。白が Ra8 から a7 とポーンを進めれば黒はすぐに ...Ra6 と指して図132の局面にして引き分けることができる。

(この節続く)

一手一手の定跡習得(130)

GM LarryC 2559 - Asahigaoka 1960
E84 ICC 45m++15s simul unrated 2004.07.12

1. c4 Nf6 2. Nc3 g6 3. e4 Bg7 4. d4 d6 5. f3 O-O 6. Be3 Nc6 7. Qd2 a6 8. Nge2 Rb8 9. h4 h5 10. Bh6

YItte0130.JPG

10... e5

定跡は 10... b5 でした。

11. Bxg7 Kxg7 12. d5 Na5 13. Ng3 c5 14. O-O-O Bd7 15. Bd3 b5 16. Rdf1 bxc4 17. Bc2 Qb6 18. Nd1 Rfc8 19. f4 Bg4 20. fxe5 dxe5 21. Qg5 c3 22. bxc3 Nc4 23. Bb3 Na5 24. Qxe5 Re8 25. Qf4 c4 26. Bc2 Nb3+ 27. axb3 cxb3 28. Bd3 b2+ 29. Kd2 b1=Q 30. Bxb1 Qxb1 31. Qxf6+ Kh6 32. Qg5+ 1-0

「ヒカルのチェス」(64)

「Chess Life」2003年8月号

 2003年4月17日から20日にかけて開催されたフォックスウッズ・オープン大会でGMナカムラはオープン部門(7回戦)で5.5点で2-8位に入賞しました。

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Y080411A.JPG

 ・・・米国選手権戦が2004年後半まで開催されないことになったので参加資格も変更された。それに伴いこれまでは6名が参加資格を得ていたが今大会は2名になり大変な価値がある。2位に同点で7人が入ったがGMになりたてほやほやの期待の星のヒカル・ナカムラとベテランで安定したセルゲイ・クドリンの2名がその栄誉を勝ち取った。・・・

Y080411B.JPG

 ・・・33人参加のブリッツ戦でナカムラが優勝した。・・・

Y080411C.JPG

 次の試合では優勝することになるスミリンの終盤での鮮やかな攻撃にヒカル・ナカムラが屈し本大会の帰趨が決まった。28.Rb3 の後黒はbポーンを守る適当な手がない。白の30手目は第一級の手だった。黒がc5のポーンを取ると少なくとも交換損になる。(双ビショップによるチェックを確かめよ。まるで二つの鋭い鋏(はさみ)で切り刻むようである。)

シチリア防御 [B42]
白 GMイリア・スミリン
黒 GMヒカル・ナカムラ
フォックスウッズ、2003年

解説 GMヒカル・ナカムラ

1.e4 c5 2.Nf3 e6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 a6

Y080411D.JPG

5.Bd3 Nf6 6.O-O Qc7 7.Qe2 d6 8.c4 g6

Y080411E.JPG

9.Nc3 Bg7 10.Nf3 O-O 11.Rd1 Nbd7 12.Bf4 Ng4

Y080411F.JPG

13.Rac1 Nge5 14.Nxe5 Nxe5 15.Qd2 Rd8 16.Bg5 f6

Y080411G.JPG

17.Be3 Ng4 18.Bf4 e5 19.Nd5 Qf7 20.Bg3 Bh6

Y080411H.JPG

21.Qa5 Be6 22.Rc3 f5 23.exf5 gxf5 24.Be2

Y080411I.JPG

24...Bxd5 25.Qxd5 Nf6 26.Qxf7+ Kxf7 27.f3 Ke6 28.Rb3

Y080411J.JPG

28...b6 29.Bf2 Nd7 30.c5

Y080411K.JPG

30...d5 31.c6 Nf6 32.c7 Rdc8 33.Rxb6+ Kf7 34.Rc6 a5 35.Bh4 黒投了

Y080411L.JPG

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JCAの間違い捜し(3)

[1]「第82回チェスネット競技会 4月号」が出題されています。

http://www.jca-chess.com/web-kyougikai82.html

YJCA080406A.JPG

面白いのは「白先白勝ち」の問題なのに「(先手負け)に持っていこう」という「ヒント」が与えられていることです。

[2]「第81回チェスネット競技会 3月号 解答」が掲載されています。

http://www.jca-chess.com/web-kyougikai81.html

YJCA080406B.JPG

JCAではチェックを表す「+」をつけなくなったようです。

4. Q×e8 +
5. R×e8 +

[3]「チェスネット競技会成績発表」で「第79回までの10問解答者」が抜けています。

http://www.jca-chess.com/web-kyougikai-top.htm#nyuudannsya

YJCA080406C.JPG


よくもまあ懲りもせずずさんなことをし続けるものです。普通の人はミスをしたら防ぐ方策を考えたりするものです。例えばこれまで犯したミスのチェックリストを作って、作業が終わったらチェックリストを見ながら同じようなミスをしていないか確認するとか。会社ならつまらないミスをし続ける人は万年ヒラ社員です。JCAでは・・・。(「・・・」の部分は各自で想像して楽しんでください。)

2008年04月12日

実戦に役立つエンディング(139)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 ルーク+ルーク列ポーン

 この基本的な引き分けの局面の知識を身に付けたので、勝ちか引き分けかが白キングの位置によって決まるようなもっと一般的な局面を検討することができる。

YKeres139.JPG 図139
タラシュ、1908年

 長年の間にこの局面の評価は変化した。1908年にタラシュは白の勝ちという分析を発表した(ラスカー対タラシュの番勝負の本)。バンクーラの引き分けの局面(図138)がこの評価を一変させた。現在では黒が最善の受けを尽くせば引き分けることが知られている。まず両者が考えるべきことを確認しよう。

 第1点は黒キングの接近を防ぐために白は自分のキングをポーンの所まですぐに移動させなければならないのかということである。黒は常に a7 の可能性を考慮に入れておかなければならないので黒キングはg7又はh7に戻る用意をしておかなければならない。これはf7又はf6には行って良いがe列には行けないということである。例えば 1...Kf7 2.Kf2 Ke7(e6)? 3.a7! Kd7 4.Rh8 が白の狙いである。4.Rh8 Rxa7 5.Rh7+
YKeres139A.JPG
で白の勝ちとなる。だから黒キングがポーンに近づいてくる恐れはない。

 第2点は黒は手をこまぬいて白キングをa7に行かせて良いのかということである。黒はそれを許すことはできない。例えば次の手順で白が勝つ。1.Kf2 Kf7? 2.Ke2 Kg7? 3.Kd3 Ra4 4.Kc3 Kf7 5.Kb3 Ra1 6.Kb4 Rb1+ 7.Kc5 Rc1+ 8.Kb6 Rb1+ 9.Ka7 Ke7 10.Rb8 Rc1 11.Kb7 Rb1+ 12.Ka8 Ra1 13.a7
YKeres139B.JPG
で図136の分析のように黒が負ける。

 以上から黒は引き分けるためには何か具体的な行動を取らなければならない。黒の目標は以下のように図138の引き分けの局面に到達することである。

1.Kf2 Ra5!

YKeres139C.JPG

2.Ke3

 2.Ra7+ に対しては黒は素直に 2...Kg6 と指して良く結果は変わりない。もっとも 2...Kg6 の代わりに 2...Kg8 でも良い。

2...Re5+ 3.Kd4 Re6!

YKeres139D.JPG

これで引き分けと分かっているバンクーラの局面になった。

 しかしこのことから図139に似かよった局面がすべて引き分けになると考えるのは誤りである。前に述べたようにすべては白キングの位置にかかっている。例えば白キングが既に4段目にいれば明らかに同じ手段でバンクーラの局面に到達することはできない。

 それでは黒ルークが3段目に到達するにはチェックで先手を取ることが必須なのだろうか。黒は自分のキングをg7に置いたまま自分のルークをa列から離して3段目に戻らせることができない理由があるのだろうか。図139から手順を検討してみよう。1.Kf2 Rc1 黒の意図は 2...Rc6 なので白はルークを動かさなければならない。2.Rb8 Ra1 3.Rb6 Kf7 4.Ke3 Ke7 5.Kd4 Kd7 6.Kc5 Kc7 7.Rb7+ Kc8 8.Kb6 Rb1+ 9.Ka7 Rc1
YKeres139E.JPG
これで白は何もできない。そこで白は 2.Ra7+ を試みなければならない。黒キングはどこへ逃げたら良いであろうか。2...Kf8 は 3.Rb7 から 4.a7 で黒が負ける。しかし次の手順なら引き分けになる。2...Kg6 3.Rb7 Ra1 4.a7 Ra3 5.Ke2 Kf6
YKeres139F.JPG
これで白キングが十分遠く離れている場合黒にはバンクーラの局面に到達するもう一つの手段があることになる。黒が引き分けるためには白キングはどのくらい離れていなければならないか。この境界を決める前に次の図140を調べてみよう。

(この節続く)

一手一手の定跡習得(131)

Asahigaoka 1861 - brusi 1877
B19 ICC 2m++12s 2004.07.13

1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Bf5 5. Ng3 Bg6 6. h4 h6 7. Nf3 e6 8. Ne5 Bh7 9. Bd3 Bxd3 10. Qxd3 Nf6 11. Bd2 Nbd7

YItte0131.JPG

12. Nxd7

定跡は 12. f4 でした。

12... Qxd7 13. O-O-O O-O-O 14. c3 Bd6 15. Ne4 Nd5 16. Rhe1 Rhe8 17. Qf3 e5 18. Nxd6+ Qxd6 19. Qg4+ Qd7 20. Qxg7 Rg8 21. Qxe5 Rxg2 22. Bxh6 Rxf2 23. Bg5 f6 24. Qg3 Qf5 25. Bd2 Rf3 26. Qg7 Rf2 27. Qh6 Nb6 28. Re7 Nc4 29. Qh7 Nd6 30. Rc7+ Kb8 31. Qe7 Rc8 32. Rd7 Ka8 33. Qxd6 Qa5 34. Qb4 Qa6 35. c4 b6 36. Be3 Re2 37. Bf4 Qxa2 38. Bd2 a5 39. Qxb6 Qxc4+ 40. Bc3 Qb5 41. Qa7# 1-0

2008年04月13日

実戦に役立つエンディング(140)

第4章 ルーク・エンディング

4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)

 ルーク+ルーク列ポーン

YKeres140.JPG 図140

 白キングは自分のポーンにちょうど近いところにいるので次のような見事な手順で勝つことができる。

1.Kd3

 勝つにはこの手しかない。1.Ke3 は 1...Re1+ から 2...Re6 と受けられる。1.Kd2 は 1...Rb1 2.Ra7+ Kg6 で黒が引き分けにできる。例えば 3.Rb7 Ra1 4.Rb6+(4.a7 なら 4...Kf6 5.Kc3 Ke6 6.Kc4 Kd6)4...Kf7 5.Kc3 Ke7 で引き分けになる。1.Ra7+ も 1...Kf6 2.Kd3? Ke6 3.Kc4 Kd6 でやはり引き分けである。

 これらの分析から黒の手番ならば 1...Rc1 または 1...Ra5 で黒は引き分けにできる。

YKeres140A.JPG

1...Ra4

 1...Rd1+ 2.Kc4 Rd6 は 3.Kb5! Rd5+ 4.Kc6 Ra5 5.Kb6 で白が勝つ。

 1...Rf12.Ra7+! 2.Rc8 は 2...Ra1 3.Rc6? Kf7 4.Kc4 Ke7 5.Kb5 Kd7 6.Rc4 Rb1+ 7.Ka5 Ra1+ 8.Kb6 Rb1+ 9.Ka7 Rb2 で失敗する。2...Kg6 2...Kf6 は 3.Rh7! Kg6 4.Rb7 で本手順に戻る。この手順中 3...Ra1 は 4.a7 Ke6 5.Kc4 Kd6 6.Kb5 で白が勝つ。3.Rb7 Ra1 4.a7 Kf6 4...Ra4 は 5.Kc3 Kf6 6.Kb3 Ra1 7.Kc4 Ke6 8.Kc5 又は 8.Rh7 で白が勝つ。5.Kc4 Ke6 6.Kc5 又は 6.Rh7 で白の楽勝である。

 最後に黒は 1...Rh1 で 2.Ra7+ Kf6! の後の 3.Rh7 を防ぎ、この後 3.Rb7 Ra1 4.a7 Ke6 5.Kc4 Kd6 で引き分けにすることができる。しかしh列のルークは位置が悪く 2.Kc4! Rh6 3.Kb5 Rh5+ 4.Kb6 Rh6+ 5.Kb7 で黒キングがルークの動きをじゃましていて白が勝つことができる。