第4章 ルーク・エンディング
4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)
先に進む前に古典の局面をもう一つ知っておかなければならない。それは図130のフィリドールの局面である。黒キングがポーンの前に立ちはだかっている。
図130
フィリドール、1777年
このような局面は通常は引き分けであるが一、二の例外もある。フィリドールはこの種のエンディングでどのように守るべきかを明らかにした。
1...Ra6!
黒の作戦は単純である。黒は先ず敵キングの前進を止め、チェックには自分のキングをe7とe8の間で往復できるようにする。もし白が自分のルークをg6に置けば黒はルークを交換して引き分けのポーン・エンディングにする。白は進展を図るためにはポーンを進めなければならない。その時黒はすぐに自分のルークを上に上げて白キングを後ろからチェックする。
2.Rb7 Rc6 3.Ra7 Rb6 4.e6
いずれこの手を指さなければならない。白の狙いは 5.Kf6 である。
4...Rb1!
白キングがe6の地点に行けなくなったので黒ルークは静かに3段目から立ち去ることができる。白キングが後ろからのチェックを有効に防げないので引き分けは明らかである。
図130で白の手番ならば 1.Kf6 で勝とうと試みるかもしれない。しかし 1...Re1! という正しい受けにより成功しない。フィリドールは 1...Rf1+ 2.Ke6 で負けと誤解していたが 2...Kf8! で黒に負けはない。他の基本的な局面を調べた後でこの変化をまた採り上げる。
本節でのエンディングはポーンの前に黒キングがいないという条件でポーンの位置によって分類するのが一番良い。
(この節続く)