「Chess Life」2004年1月号
ヒカル・ナカムラがロバート・フィッシャーの記録を4ヶ月縮めて15歳1個月で米国最年少のグランドマスターになったことが米国チェス連盟の理事会で賞賛されました。
第21回ウェスタン・オープンが2003年10月中旬にネバダ州レノで開催され、GMヒカル・ナカムラが1位になり賞金2,250ドルを獲得しました。ブリッツによる優勝決定戦でGMセルゲイ・クドリンを破ってウェスタンステーツ・チャンピオンの称号も獲得しました。
第2回エドワード・リービ記念大会が2003年9月18日から21日までコロラド州デンバーで開催されました。GMナカムラは入賞するような活躍はしなかったようですが敗局の棋譜が掲載されました。
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フランス防御タラシュ戦法 [C07]
白 GMヒカル・ナカムラ
黒 IMナザル・フィルマン
リービ記念大会、デンバー、2003年
解説 IMジョン・ドナルドソン
1.e4 e6 2.d4 d5 3.Nd2 c5
4.exd5 Qxd5 5.Ngf3 cxd4 6.Bc4 Qd6
7.O-O Nf6 8.Re1 Nc6 9.Ne4 Qd8
10.Bb5 Bd7 11.Bg5 Be7 12.Bxf6 Bxf6
13.Nd6+ Ke7 14.Ne4 Qb6 15.Nxf6 gxf6
16.Bxc6 Bxc6 17.Nxd4 Rad8
18.c3
多分 18.Nxc6+ が正着で引き分けに終わっていただろう。しかしこのような手はヒカルらしくない手である。
18...Rhg8 19.g3 Qxb2 20.Nf5+ Ke8 21.Qh5
この手は強い手に見える。狙いは Rxe6+ と Qxh7 である。しかしフィルマンには強力なビショップを生かしたうまい受けがあった。
21...Be4! 22.Qxh7 Bxf5
23.Qxg8+ Ke7 24.Qg7 Rd2 25.Rf1 Bd3
26.Qh8
白は 26.Rae1 で交換得を返上する手も考えられるが 26...Bxf1 27.Rxf1 Qxc3 となっては黒の勝勢である。
26...Rxf2 27.Rxf2 Qxa1+ 28.Kg2 Be4+ 29.Kh3
29...Bf5+
29...Qxc3 として ...Bf5+ は含みに残す手も一考に値した。
30.Rxf5 exf5 31.Qb8
黒は1ポーン得だが三重ポーンになっている。この局面で一番考慮しなければならないのは白キングの危うい状態である。フィルマンは白キングに対する狙いとa2およびc3のポーンとを絡ませようとする。
31...Qf1+ 32.Kh4 b6 33.Qc7+ Kf8 34.Qxa7 Qc4+
35.Kh3 Qf1+ 36.Kh4 Qg2 37.Qb8+ Kg7 38.h3 Qxa2
39.Qxb6?
棋譜が正しければこれが敗着で持ち時間がよほどなかったのだろう。白は 39.Qf4 が絶対手だった。
39...Qd2 40.g4 Qe1+ 41.Kh5 Qg3 白投了
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(この号終わり)