第4章 ルーク・エンディング
4.2 ルーク+ポーン対ルーク(続き)
B ルーク+ルーク列以外のポーン
(b)6段目のポーン
これで図155で白ルークの全ての配置を分析したことになる。結論をまとめると白ルークがc4、c5、c6、e5、e8を除くc、d、e、g列にいると白が勝つ。また白ルークがa7又はa8にいる時も白が勝つ。白ルークが他の枡にいる時は黒が正しく受ければ引き分けになる。
今度は図155を少し変えて黒キングをg6に置いてみよう。このわずかな変更が時々決定的な違いを生み異なった対応をしなければならないことがある。図159をこれからの分析の出発点とする。
図159
グリゴリエフ、1937年
黒キングがg7の時は引き分けだったがこの局面では次のように白の勝ちとなる。
1...Rb7+
白は 2.Rg1+ Kf5 3.Kf7 で勝ちを狙っているのでこの手は必然である。
2.Kd8
2...Rb8+
2...Kf6 3.e7 Rb8+ の後白は 4.Kc7 Re8 5.Kd6 Rb8 6.Rf1+ Kg7 7.Kc7 Ra8 8.Ra1! でも 4.Kd7 Rb7+ 5.Kd6 Rb6+ 6.Kc7 Re6 7.Kd8 Rd6+ 8.Ke8 でも勝てる。
もし元々の白ルークの位置がa5だったら
黒は 2...Kf6 で引き分けにできる(白が2手目に 2.Kd6 と指しても同じ)。白ルークがa4又はa6の引き分けの局面についてはすぐ後で分析する。
3.Kc7 Rb2
4.Re1!
図155との違いはここにある。黒キングがg7の場合は 4...Kf8 とできた。しかしこの局面ではポーンが止められない。注意すべきは 4.Rf1 でこれは 4...Ra2! で図150の分析で見たように引き分けになる。
4...Rc2+ 5.Kd7 Rd2+ 6.Ke8
から 7.e7 で白が楽に勝つ。
白ルークがa4(又はa6)の場合は引き分けである。
1...Rb7+ 2.Kd8 2.Kd6 なら 2...Rb6+ 3.Kd7 Kf6! 4.Rf4+ Ke5 でよい。この手順中 4.Ra1 なら 4...Rb7+! である。白ルークが元々a6の場合は 2.Kd6 には 2...Kf6! で引き分けになる。2...Kf6! 2...Rb8+ は 3.Kc7 Rb1 4.Re4! で黒の負けとなる。しかし白ルークが元々a6の場合は 2...Rb8+ 3.Kc7 Rb1 で白ルークがe列に回れないので引き分けになる。3.Re4 3.e7 なら 3...Rxe7! である。3...Rb8+ 4.Kd7 4.Kc7 なら 4...Ra8! でよい。4...Rb7+ 5.Kd6 Rb6+
で明らかに引き分けである。
白ルークがf列とh列の場合も同様に引き分けである。例えば白ルークがf1の場合
黒は 1...Rb7+ 2.Kd8 Rb8+ 3.Kc7 Ra8! で図150のように引き分けにできる。
白ルークがc、d、e列の場合白は図155の要領で勝つ。しかし二つの大きな違いがある。
第一は白ルークがc6にいても白が勝つということである。
1...Rb7+ 1...Rb8 は 2.Rc1 Rb7+ 3.Kd8 Rb8+ 4.Rc8 から 5.e7 で白が勝つ。この手順中 3...Kf6 ならば 4.e7 Rb8+ 5.Kd7 Rb7+ 6.Kd6 Rb6+ 7.Kc7 Re6 8.Kd8 で良い。2.Kd8 Rb8+ ここでは 2...Kf8! がない。3.Rc8
から 4.e7 で白が楽に勝つ。
第二は今度は黒にとって有利な点だが白ルークがe4にいるとポーンに近過ぎるために白が勝てない。
1...Ra2! 白ルークがe5の場合もこの手で黒は引き分けにできる。白ルークがe8の場合黒は 1...Rb7+ 2.Kd6 Rb6+ 3.Kd7 Rb7+ 4.Kc6 Ra7 で引き分けにできる。2.Rg4+ これ以外の手では黒は図154の引き分けの局面に到達することができる。2...Kf5 3.Rd4 白ルークが当たりになっていなければ 3.Kf7 で白が勝つところである。3...Ke5! 3...Kg6 は 4.Ke8! から 5.e7 で、3...Ra7+ は 4.Rd7 Ra6 5.Rd6 Ra7+ 6.Kf8 で白が勝つ。4.Rd1 Ra7+ 5.Rd7 Ra6
これで引き分けになる。
(この節続く)