上杉くんのお母さんの情報によるとチェス・オリンピアード期間中に米国チェス記者のインタビューを受けそれが下記のサイトに掲載されたとのことです。
https://webcast.chessclub.com/blog/2008/11/24/young-american-talent-in-dresden/
記 ジョナサン・ヒルトン
米国のジュニアたちは仲間の一人で米国チェス連盟のレイティングが2300の上杉晋作くんが日本チームの一員としてオリンピアードで戦っているのを見てびっくりしわくわくした。17歳の上杉くんは友達からは「晋(しん)」と呼ばれていて、メリーランドにもう8年以上住んでいる。彼は生まれた日本では貴重な戦力である。2007年には全日本選手権戦に参加するために日本に帰国し優勝した。2008年は連覇することができなかったが2007年の優勝のおかげでオリンピアード日本チームの一員に選ばれた。FIDEレイティング2222の上杉くんは3番ボードで出場する。
「今年のオリンピアードは日本チームにとってすごいことになっている」と上杉くんは語る。「これまでのオリンピアードの成績と比べるとチームの成績は断然まさっている。」第2回戦でシード順位107位の日本チームはシード順位67位のカタールから仰天の番狂わせの勝ち点をもぎ取った。この対戦で1番ボードでFIDEレイティング2272の小島慎也選手はレイティング2559のGMモハマド・アル=モディアーキを破った。上杉くんはレイティングがほぼ200点下ながらIMフセイン・アジズを負かした。そして4番ボードの野口恒治選手がレイティング上位の相手と引き分けて日本の勝ち点が決まった。
日本チームはチームの誰かが番狂わせを演じれば、チームの勝ち点や引き分けが得られなくてもチームとしての勝利だと考えている。佐野富選手はレイティングが2111なのに第3回戦の3番ボードでルーマニアのレイティング2582のGMレベンテ・バイダを負かした。チームとしては全員GMの相手に1-3で負けたがFIDE称号を持つ選手たちから一矢報いた。
「僕の記憶ではGMのコーチを迎えた初めての年です」と上杉君は語った。「日本は研究を助けてもらうためにセルビアのコーチを雇いました。これが本当に効果をあげたと思います。」8回戦が終わったところで日本チームの勝ち点は3.5である。その中には第5回戦で3人のIMを擁するタジキスタンに対する番狂わせも含まれている。
上杉くんは日本のプロの将棋(日本のチェス)について説明してくれた。「上級のリーグには70名くらいのプロ棋士しかいません。でも彼らは対局するだけで楽に生活していけます。」日本ではチェスはそれほど盛んでなくFIDE称号を持っている選手はほとんどいない。米国の140以上のレイティング大会に参加してもまれてきた上杉くんは日本チームの貴重な存在となっている。彼のレイティングはこの2年間で約200点も上昇した。だから彼の急成長は日本チームの番狂わせにも大いに役立っている。オリンピアードで対局することは彼にとって楽しい経験である。そして地元のメリーランドに戻ればこのような大会に参加した米国の高校生の数少ない一人となる。