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チェス世界選手権争奪史(27)

第2章 ビルヘルム・シュタイニッツ(続き)

 シュタイニッツの教義についてはエーべ博士の記述が一番よく言い表している。

 『シュタイニッツは局面の均衡の原理を打ち立てた。一般にどんな局面にも両者にとって有利な点が見いだされる。これらの有利な点がほぼ打ち消しあう限り局面は均衡状態にある。それぞれの側は自陣の不利を最小限にするようにすべきである。例えば駒を良い地点に配置したり二重ポーンを解消したりという具合である。それと共に自分の有利な点を拡大すべきである。その間ずっと根気よく好機を待ちながら常に局面の均衡が自分の有利に傾くように努めるべきである。この段階で無理な手を指せば不利に陥る。

 均衡のとれた局面で正しい手を指していけば自動的に新しい均衡のとれた局面になる。この均衡はこちらが好手を指すことによって崩されるのではなく、相手が不正な手を指すことによって崩れるのである。・・・

 さらにシュタイニッツは局面の均衡が大きく崩れる前に攻撃を仕掛けることは正しくないだけでなく、そのような機会が来た時には攻撃して「よい」だけでなく攻撃「しなければならず」、さもないと有利は失われると説いた。[マックス・エーべ著「チェスの棋風の形成」]』

(この章続く)

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2009年09月12日 09:09に投稿されたエントリーのページです。

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