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チェス世界選手権争奪史(36)

第2章 ビルヘルム・シュタイニッツ(続き)

 シュタイニッツは第12局も勝った。第13局はツーカートルトが86手でお返しに勝った。しかしこの頃までに彼は精神的に疲れ果てて崩壊寸前だった。第14局と第15局はなんとか引き分けに持ち込んだがこの後急に精神的にまいって結局12½-7½で敗北した。最終局で勝利を確信する白番のシュタイニッツは例の気違いじみたギャンビットに打って出た。勝負の結果は気弱になり非常に衰弱したツーカートルトが追い込まれた状態を雄弁に物語っていた。

シュタイニッツギャンビット
白 シュタイニッツ
黒 ツーカートルト

1.e4 e5 2.Nc3 Nc6 3.f4 exf4 4.d4 d5 5.exd5 Qh4+
YFMF036A.JPG
6.Ke2 Qe7+ 7.Kf2 Qh4+ 8.g3 fxg3+ 9.Kg2 Nxd4
YFMF036B.JPG
10.hxg3 Qg4 11.Qe1+ Be7 12.Bd3 Nf5 13.Nf3 Bd7 14.Bf4 f6
YFMF036C.JPG
15.Ne4 Ngh6?? 16.Bxh6 Nxh6 17.Rxh6 gxh6 18.Nxf6+ Kf7 19.Nxg4 黒投了
YFMF036D.JPG

 シュタイニッツはこれで番勝負の規約により世界選手権者になった。しかしすみやかにその資格を主張しなければ自称に近いタイトルを誰からも承認されることはほとんど期待できなかった。1888年1月に彼はハバナに旅行した。それは地元のチェス愛好者からその地で相手を指名して番勝負を戦うよう招かれたためだった。シュタイニッツは受諾し挑戦者にはミハイル・チゴーリンを選んだ。

(この章続く)

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2009年09月21日 08:08に投稿されたエントリーのページです。

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