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チェス世界選手権争奪史(56)

第3章 エマーヌエル・ラスカー(続き)

 ラスカーは生涯でわざと「次善手」を指していたことはないが、実戦的に最も可能性があると考えた手をたとえかなりの危険を覚悟する必要があっても常に指していたと断言しても過言ではないだろう。ラスカーにとってチェスは何よりもまず闘いであり、敵と自分の双方にとって可能な限りわざと事態を難解にすることがよくあった。そしてその後のねじり合いで敵を出し抜くことができる自信があった。この点において60年代と70年代に最も活躍した選手の中には彼にならった者もいた。最も著名なのはミハイル・タリとボビー・フィッシャーである。人生のようにチェスでも適者が生存するというラスカーの「原則」はチェスの理論に対する彼の最も重要な貢献である。

(この章続く)

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2009年10月11日 09:01に投稿されたエントリーのページです。

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