「British Chess Magazine」2009年8月号(1/2)
「ナカムラがサンセバスティアンで優勝」
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編集長の言葉
スペインのサンセバスティアンでは世界選手権への夢を抱く別の若い選手が現れた。それは21歳のヒカル・ナカムラで、25歳のルスラン・ポノマリョフを優勝決定戦で下した。フィッシャー以来の最も有望な米国人世界選手権者候補という期待が高まっている。カパブランカと符合する点がある。カパブランカも大西洋を渡って来たスターで、ほぼ100年前にサンセバスティアンでの大会でヨーロッパに初めて気概を知らしめた。
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目次
408ページ サンセバスティアン 現在最も有力な世界選手権挑戦候補の若者は誰だろうか。マグヌス・カールセンだろうか。それともヒカル・ナカムラだろうか。ここに吟味する魅力的な資料がたくさんある。
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サンセバスティアン
1911年2月にスペインのバスク地方のサンセバスティアン市が大きなチェス大会を主催した。優勝したのはルビーンシュタインとビドマールに半点差をつけた22歳のカパブランカだった。これはこのキューバ人の初の大きな大会での優勝で、恐らくいずれラスカーの後を継いで世界チャンピオンとなる最初の明快な兆候でもあった。
今年また手ごわいチェスの天才が大西洋を渡って同じ市(今日ではよくバスク名で「ドノスティア」とも呼ばれる)の栄えある大会に参加し同じく優勝した。ヒカル・ナカムラは1911年のカパよりも約6ヶ月若い。だから彼の未来もばら色だと言わなければならない。ナカムラは元FIDE世界選手権者のルスラン・ポノマリョフと同点1位になったが彼が同点優勝戦を戦うところを見たことがある者ならば誰でもこの米国人の勝ちに乗っただろうし2-0でやはりそうなった。
面白いことにカパ/ナカの類似性はそれぞれの大会の始まりにまで及ぶ。どちらも初戦から5/6の成績だった。カパの初戦はオシップ・ベルンシュテイン戦で名局賞を受賞したが、ナカは伝説的チェス選手の元世界選手権者アナトリー・カルポフを破っているのでたぶんキューバ人の業績を上回っているだろう。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 合計 | |||||
| 1 | ヒカル・ナカムラ | g | 米国 | 2710 | ◆ | ½ | ½ | ½ | 1 | ½ | 1 | ½ | 1 | 1 | 6½ |
| 2 | ルスラン・ポノマリョフ | g | ウクライナ | 2727 | ½ | ◆ | ½ | ½ | 1 | 1 | 1 | 1 | ½ | ½ | 6½ |
| 3 | ピョートル・スビドレル | g | ロシア | 2739 | ½ | ½ | ◆ | ½ | ½ | ½ | 1 | ½ | ½ | 1 | 5½ |
| 4 | ルスタム・カシムジャーノフ | g | ウズベキスタン | 2672 | ½ | ½ | ½ | ◆ | ½ | ½ | 0 | 1 | ½ | 1 | 5 |
| 5 | フランシスコ・バリェホ・ポンス | g | スペイン | 2693 | 0 | 0 | ½ | ½ | ◆ | ½ | ½ | 1 | 1 | 1 | 5 |
| 6 | セルゲイ・モブセシアン | g | スロバキア | 2716 | ½ | 0 | ½ | ½ | ½ | ◆ | ½ | ½ | ½ | 1 | 4½ |
| 7 | マクシム・バシエ=ラグラーブ | g | フランス | 2703 | 0 | 0 | 0 | 1 | ½ | ½ | ◆ | ½ | 1 | 1 | 4½ |
| 8 | フリオ・グランダ・スニーガ | g | ペルー | 2647 | ½ | 0 | ½ | 0 | 0 | ½ | ½ | ◆ | 1 | ½ | 3½ |
| 9 | パブロ・サン・セグンド | g | スペイン | 2570 | 0 | ½ | ½ | ½ | 0 | ½ | 0 | 0 | ◆ | ½ | 2½ |
| 10 | アナトリー・カルポフ | g | ロシア | 2644 | 0 | ½ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ½ | ½ | ◆ | 1½ |
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(この号続く)