記憶がぼやけているので・・・違うところもあるかもしれない(会話は全て趣旨)。
2002年6月某日(月曜日)
<ここか・・・>
私(芦谷高敏)は午後1時過ぎ(確か、そのくらいの時間)に、カフェ アンパサンに着いた。
<外観は、普通の喫茶店。ここで、チェスをやっている人たちが対戦してるんだな・・・>
2分ほど店の外を見回してから、店内に入った。
<・・・>
チェスをしている人は誰もいなかった。店内にいたのはウエイトレス一人。
<・・・>
席に着きウエイトレスにアイスコーヒーを注文。
<・・・たぶん、もう、チェスはやってないんだろうなあ>
アイスコーヒーを飲んで、私はしばらく呆然としていた。約3分後、意を決してウエイトレスに訊いた。
私 「あの~、すみません。チェスはやってないんですか?」
ウエイトレス 「少し、お待ちください」
ウエイトレスが店奥のカウンターに戻ると、推定年齢50の男が私の席にやってきた。私は立ち上がり、男に質問した。
私 「ここで、もう、チェスはやってないんですか?」
男 「チェスですか!ええ、やってますよ!!」
男は私に以下の4点を告げた。
1)普段は喫茶店である
2)チェスプレーヤーは主に土曜日曜に来る
3)日曜は店を貸切状態にしてJCAの公式戦を行う
4)自分(男)はこの店の店主で、大阪アンパサンチェスクラブの代表である
代表 「ところで、どちらからお越しですか?」
私 「福島です」
代表 「ああ、それだと近いですねえ。ここには京都から来られる人もいますし、三重の松阪からやってくる方もいます」
私 「そうですか・・・」
しばらく話をして、代表は仕事に戻った。私はスポーツ新聞や漫画を読みふけった。約50分後、ウエイトレスのいつの間にかいなくなり、代表が私に声をかけてきた。
代表 「さて、仕事も一段落ついたので・・・少しゲームをやってみますか?」
私 「あっ、はい」
代表 「白、黒、どちらが良いですか?」
私 「えっと、(私が)選んでもいいんですか?」
代表 「ええ」
私 「では、白で」
駒を初期配置にならべゲーム開始前に私が礼をすると、代表が右手を差し出してきた。
私 「あっ、そうですね。チェスは握手でしたね」
代表 「頭を下げるのが嫌いなんで。握手ということで」
一瞬、私の頭によぎったこと。
<ふ~ん・・・まあ、そういう考え方もあるかもしれないね。頭を下げる代わりに握手、かあ・・・>
握手を交わして、対局時計不使用でゲームスタート。中盤でピースダウンしてから白は全く良いところが無く黒が楽に勝つ。ゲームの途中で店に来た外国人の男(仮にシグマ氏とする)が、私と代表のゲームを観戦。私とのゲームが終わり代表はカウンターに戻った。シグマ氏は、ふたことみこと代表と言葉を交わしてから、私に話しかけてきた。
シグマ 「ゲーム、やりましょか?」
私 「あっ、いいんですか?」
シグマ 「ええ、やりましょ」
シグマ氏は対局時計を手に取った。
シグマ 「何分にします?」
私 「ああ、ギロチンチェスですね。私、時計を使ってチェスは初めてです」
15分チェスを2局。2局ともシグマ氏の快勝だった。
帰る間際に、代表が私に言った。
「公式戦に参加されてみては?」
<まだ、そこまでの実力は・・・>
とりあえず、私はその場では断った。
「土曜にはプレーヤーが何人か来ますから」
精算を終えた私に代表は話した。私は店をあとにした。