第2章 異種のピースによる戦い (6)
ルック対ナイト
ルック対ナイトの駒割りの時には、ルック側必勝の手順というものはありませんが、守備側にもある程度正確な指し手が要求されます。次の例で確かめてみましょう。
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白の1.Kf6に対して、1...Kh8とすると2.Re8 Kg8 3.Rd8で黒が負けてしまいますので、黒の唯一の応手は1...Nh7+です。これから、2.Kg6 Nf8+ 3.Kh6 Kh8 4.Rf7 Kg8! (4...Ne6とすると5.Rf6ですぐに負けてしまいます。) 5.Rg7+ Kh8 6.Rg1と続きます。見る人によっては白が目標を達成したような印象を受けますが、まだ黒にはゲームで逃げ延びるだけの指し手があります。
6...Nd7!です。これまた唯一の応手です。6...Nh7とすると7.Kg6 Kg8 (7...Nf8+とすると8.Kf7 Nh7 9.Rg8#) 8.Rg7 Nf8+ 9.Kf6+と続き、10.Kf7とされます。また6...Ne6は7.Kg6 Nf8+ 8.Kf7です。
これに対して白は7.Kg6と指すくらいで、白は勝てないのです。というのも、7...Kg8! 8.Rg2 Kf8と応対されるからです。黒は8.Rd1とされたら8...Nf8+としておけば安全です。
つまり、ルック対ナイトのエンディングでは、キングがボードの端に縛られても危険ではないのです。
しかし、ナイトとキングの位置が悪ければ、負けてしまうこともあります。
(この項続きます)