第3章 ピースとポーンによる戦い (1)
クイーン対ポーン
この駒割りの場合、普通ならクイーンを持っているほうが簡単に勝てるのですが、少しだけ例外があります。プロモーションできる位置にいて、自軍のキングの掩護を受けていて、かつ相手キングとの間に距離があるときには、1個のポーンも1個のクイーンに匹敵します。例えば、次のような局面で試してみましょう。
21
クイーン単独では相手ポーンを攻撃できませんから、21の場合は白のキングがクイーンを補助できるかどうかで結果が左右されます。この局面ならそれは可能です。チェックを繰り返すことで、白は相手キングを無理やりポーンの前のマスに陣取らせ、それから序々に白キングを移動させます。勝つまでのプロセスは難しくはありません。
1.Qe7+ Kf2 2.Qd6 Ke2 3.Qe5+ Kf2 4.Qd4+ Ke2 5.Qe4+ Kf2 6.Qd3(この動きは、少しだけ短縮できます。つまり、1.Qe8+ Kf2 2.Qa4! Ke2 3.Qe4+ Kf2 4.Qd3など) 6...Ke1 7.Qe3+ Kd1 8.Kb7と進めていきます。黒のキングがポーンの前のマスを占拠しましたので、ここから白キングは黒キングに近づいていきます。
8...Kc2 9.Qe2 Kc1 10.Qc4+ Kb2 11.Qd3! Kc1 12.Qc3+ Kd1 13.Kc6 Ke2 14.Qc2 Ke1 15.Qe4+ Kf2 16.Qd3 Ke1 17.Qe3+ Kd1 18.Kd5 Kc2 19.Qe2 Kc1 20.Qc4+ Kb2 21.Qd3 Kc1 22.Qc3+ Kd1 23.Ke4 Ke2 24.Qe3+ Kd1 25.Kd3と進めることで、白はポーンをとり、そしてゲームに勝つのです。
ここで見てきたとおり、この方法はセンターのポーンやb, gファイルのポーンに対して有効です。読者の皆さんが気をつけていただきたいのは、白eファイルからのチェックで攻撃を始めていることです。白のキングがe7, e6, e5の位置にいたら、クイーンの効果的な進攻の邪魔になり、ゲームは引き分けに終わるでしょう。
もしチェックやピンで攻撃を始められたなら、このような局面ではクイーンを持つ側が勝てます。
(この項続きます)